2017-12-31

双曲割引という陰湿なワナにはまると長期投資家は自滅する


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長らく上昇してきた株式市場は、いずれ調整し、場合によっては大きな下落を見る。当然だ。世の中は激変するのだから、相場もまた激変する。

アメリカの株式市場は「もう調整する、もう下落局面になる」と言われ続けながら何年も上昇し続けてきたのだが、今後どこかで調整が入ったとしても不思議ではない。つまり、いずれは上昇局面は終わる。

ただ、「終わり」が明日になるのか1年後になるのかは誰にも分からないところに問題がある。

だから企業の成長よりも相場を中心に考える人は、「さっさと売って利益を確定したい」と思う人もいるし、「まだまだ粘って利益を最大化したい」と思う人もいる。分からないから、自分の直感で判断するのだ。

直感は当たったからと言っても自慢にならない。当たることもあるなら、逆に外れることもある。直感は思い込みのこともあれば、錯覚のこともあれば、錯乱であることもある。

どちらに転ぶのか分からないものに、あれこれ理由を付けて錯乱したまま売ったり買ったりするのを投機家と呼ぶ。投資家とは呼ばない。相場とはこうした投機家の思惑が交差して、蛇行したように揺れ動いている。

脊髄反射で生きる投機家には投機家の生き方があるので別にそれはいいのだが、問題は投資家が投機家のようになってしまうことだ。


予測という不確実なものが入り込む隙間がない投資


投資家は別に相場を判断する必要などまったくないし、それはむしろ有害ですらある。相場に気を取られることによって、投資家が投機家になってしまうからだ。

長期に渡って株式を保有する投資家にはなおさら意味がない。なぜなら、株式市場が上がろうが下がろうが、長期投資家はずっと株式を保有し続けるからである。

凄まじい利益を上げる優良企業をじっと保有し続ける理由はどこにあるのだろうか?

たとえ調整がくると予測されても、実際に下落が始まっても、暴落しても、FRBが何をしようが、ゴールドマン・サックスが何を言おうが、日経新聞が何を書こうが、それでも長期投資家は売らない。

理由は簡単だ。きちんと利益を上げ続ける優良企業は、株式市場の調整が来ても利益を上げ続けている限り、いずれは株式価値は上昇して株価が価値に収斂していくからだ。

下落が始まっても暴落が来ても何ら問題ない。

毎年のように莫大な利益を吸い上げ、株主に多額の配当をばらまき、利益の増大や自社株買いで企業価値を上げ続ける企業の株式を暴落局面で売るというのは、冷静に考えると非常に馬鹿げたことのように見える。

売らなくても、キャピタルゲインもインカムゲインも手に入れることができるのだから売る必要がない。売る必要がないので、相場に一喜一憂することもない。予測も必要ない。

配当再投資をしているのであれば、むしろ相場が下落した局面で大量に株式数を増やせるのだから、相場の下落は悪いことでも何でもない。

淡々と配当再投資をしていれば、予測という不確実なものが入り込む隙間がないので、投機家のように直感でバクチを打たなくてもいい。

リーマンショックの大暴落時にフィリップモリス・インターナショナルを買っておけば株価は200%近くも上昇した上に配当も10%台に乗っている。

200%近くも上昇した株式を保有している長期投資家は、今後の調整で20%の暴落が来たとしても何の影響もないだろう。20%の暴落など、そよ風レベルでしかない。

しかし、多くの投資家は長期保有を目指しても、短期売買というワナに落ちて逃れられない。なぜか。「双曲割引」という陰湿なワナがそこに待ち受けているからだ。



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