2017-07-18

約42%の若者が自分の将来を心配する国で合理的に生き残る


2014年6月に内閣府が13歳から29歳までの男女を対象にして行った『我が国と諸外国の若者の意識に関する調査』という統計を見ていると興味深いことに気付く。

この世代に自分の将来を尋ねると、アメリカの若者が「心配だ」と答えたのが26.5%、英国では25.6%であったにも関わらず、日本人は42.5%もの若者が「心配だ」と答えていた。

将来に希望があると確信を持って答えた若者の率は、アメリカでは55.6%だったが、日本ではたったの12.2%だった。

「金持ちになっているかどうか」の問いではアメリカでは16.0%だったが、日本では5.4%だった。「幸せになっているかどうか」の問いではアメリカでは47.8%、日本では17.4%だった。

日本人が心配性で慎重な気質であるというのも統計に含まれているのは間違いない。

だとしても、「42.5%も将来を悲観し、12.2%しか希望を持たず、5.4%しか金持ちになれると思わず、17.4%しか幸せになれると考えない」のだから、日本の若者は悲観的だ。

日本人の8割はサラリーマンになるのを見ても分かる通り、日本では同調圧力があまりにも強くて本当にやりたいことができず、そうした社会に従うしかない自分に悲観して「うまく生きていけるのだろうか」と心配している姿が目に浮かぶ。


「努力してもうまくいかないのが当たり前」の世界


日本人の若者の42.5%は将来を心配しながら生きているのだが、本当のことを言えば、迷いもなく、失敗もなく、挫折もない人はひとりもいない。

誰もが、必死でもがきながら生きている。どんなに努力してもうまくいかない時期も多い。

努力しても、不本意な結果を強いられることもあれば、長い臥薪嘗胆を強いられることもある。

これはプロのアスリートを見ても分かる。誰もが激しい鍛錬と血のにじむような努力をしているわけだが、優勝できるのは「たった1人」である。

努力がストレートに実らない。確率から言うとアスリートは「結果を出せない」方が多い。何度やっても勝てない。どんなに苦しんでも勝利が巡ってこない。

誰もがそうなのだから、逆に言えば「将来は努力してもうまくいかないのが当たり前」であると考えた方が話が早い。

デフォルトは「うまくいかない」に設定されているので、それをどうするかが問われているのだ。それが生きるための姿勢であると言っても過言ではない。

実際、どうすればいいのか。

自分の人生を少しでも実りあるものにするためには、つらく、長い、苦闘の時期を乗り切る自信のあるジャンルで生きなければならないことになる。そのためには、どうしても次の条件を満たす必要がある。

「自分の得意な分野に身を置く」

それは、何を置いても熾烈な世界で生きる上での絶対条件であるとも言える。得意な分野に身を置けば、それが得意でない人間を楽に出し抜けるのだから合理的な生き方だ。

欧米人が日本人よりも楽観的なのは、社会が「自分の好きなことを追求しろ」という風土になっているのも一因であるはずだ。日本人が悲観的なのは、得意な分野で仕事ができない風土も一因であるはずだ。

苦手な環境で生きていけないのは当たり前


「自分の得意な分野に身を置く」という条件の中で生きていない人は、まず、何が何でもそのポジションに自分の身を置けるように、死にもの狂いで努力しなければならないと言える。

それが満たされないと、自分の人生が始まる「きっかけ」すらも手に入れることができない。

考えて見れば分かる通り、すべての生き物は苦手な環境にいて、うまく生きていけるほど器用にできていない。自分が苦手な環境、苦手な分野、苦手な世界、苦手な仕事の場にいても、自分の能力が発揮できるわけがない。

ビル・ゲイツがいくら天才だからと言ってもボクシングの世界で勝てるとは思えない。逆にマイク・タイソンがいくら最強であったとしてもコンピュータの分野で能力が発揮できたとは思えない。

成功した人は「得意な分野」にいたから成功したのだ。

世の中にはその世界で成功したい人が何百万人もいて、彼らは死ぬほど苦労している。そして、その0.01%ほどが運や実力をつかんで、やっと夢を実現できる。

そんなところに、「その世界は好きじゃない」という人が出て行っても成功できる確率はほとんどない。どこの世界でも同じだ。自分がやりたくない世界にいたら、成功できるどころか、その世界で生き残ることすらも難しい。

そういった目で考えると、「得意でもない仕事をいつまでも続ける」というのは正気の沙汰ではない。

「得意でもない仕事」では、絶対に自分の能力を発揮することができない。一時的には何とかなっても、それで人生を支えていくことはできない。

どんな仕事をしていても必ず訪れる「つらく、長い、苦闘の時期」を、得意でもない仕事で乗り切ることは不可能だ。

得意な仕事に全力投球しても生き残れる約束は誰もできないのに、得意でもない仕事を続けて生き残れると考える方がどうかしている。

とにかく、「自分の得意な分野に身を置く」というのは、生きる上で、どうしても譲れないことである。人生の話はそこから始まる。

得意な分野に身を置くだけで生存確率は高まる


しかし、得意な分野に身を置けば、自動的に成功が約束されているわけでもない。ただ確率的に有利であるというだけで、努力しなければ努力する人に打ち負かされる一方となる。

努力の方向というのは2つあって、1つは「得意をとことん伸ばす」というもので、もう1つは「弱点を補強する」というものである。

この両方は同時に行われなければならないが、どちらを伸ばす方が有利なのかと言えば、間違いなく「得意をとことん伸ばす」方である。

弱点を補強しても普通になるだけだ。しかし、得意を伸ばすと、超人に至る可能性がある。得意であるからこそ、その部分を突き詰めれば、それを驚異的に伸ばすことができる。

努力というのは、主に「得意を伸ばす」ことに集中していなければならないのである。攻撃が得意なタイプは、さらに攻撃力を磨き、防御の得意なタイプはさらに防御を磨くことで、その世界の超人になっていく。

「自分の得意な分野に身を置く」
「自分の得意を伸ばす」

この2つの条件が満たされて、人はやっと自分の人生を切り開く勇気と自信が持てるようになる。そして、必ずやってくる「つらく、長い、苦闘の時期」をも、くじけないで乗り切ることができるようになる。

誰も環境を用意してくれない。得意な分野に身を置き、得意を伸ばすのは、自分自身で動くしかない。

日本人の若者が「42.5%も将来を悲観し、12.2%しか希望を持たず、5.4%しか金持ちになれると思わず、17.4しか幸せになれると考えない」というのであれば、なおさら自分の不利な場所で生きてはいけないと言える。

得意な分野に身を置いて得意を伸ばすことで、それが得意ではない人間よりも高みにのぼれる確率が高まる。だから心配が減り、希望が持てるようになり、金も入るようになり、幸せな気分に浸ることもできる確率も高まる。

得意な分野に身を置くだけで生存確率は高まるということだ。それは、すぐにやるべきだ。



最強のボクサーと言われたマイク・タイソン。マイク・タイソンは凄まじい努力家であったことが分かっているが、得意分野にいてさらに努力があって、それで這い上がった。しかし、そんなマイク・タイソンも何度か負けている。


お願い

ダークネスの本文を他サイト(キュレーションメディア、まとめサイト、個人サイトすべて)へ転載する行為は、いかなる理由があっても固くお断りします。