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2016-08-17

政府と日銀の弱腰のせいで国民が20年以上も経済苦に落ちた


2016年8月8日、経済財政諮問会議の中で安倍晋三首相は、「経済対策をはじめとするあらゆる政策を総動員し、デフレからの脱出速度を最大限まで引き上げる」と語っている。

安倍首相が「あらゆる政策を総動員する」と言うのは、言うまでもなく日本はまだデフレから脱却できていないからだ。国民の現金給与はほとんど伸びておらず、コア消費者物価指数も停滞し続けている。

この2つは別々に発生しているものではない。なぜなら、国民の給料が伸びなければ、必然的に消費が減り、コア消費者物価指数も停滞するからだ。

アベノミクスは当初から「デフレからの脱却」を目指していたのだが、2013年は非常に調子が良く、日本経済の復活は間違いないと思われていた。

しかし、安倍政権は2014年4月1日に、致命的な失策を行ってしまった。それが消費税5%から8%へのアップだ。

景気が上り調子になろうとしているときに、わざわざ消費税を3%も引き上げて消費に水を差すのだから、これほど馬鹿げた政策はなかった。


消費税引き上げで、デフレ脱却の芽をつぶした政府


もっとも、この3%増税を決めたのは民主党政権なので、元凶は民主党政権である。

民主党政権下の2009年から2012年、日本の景気はどん底に見舞われていた。そんな時期に民主党(現・民進党)は消費税を3%引き上げることを決定していた。

この民主党政権は「消費税の引き上げは議論すらしない」というマニフェストを掲げて政権を奪取していたにも関わらず、約束を反故にして消費税の引き上げを決めた。

そして、安倍政権はこの流れを止めることができず、2014年4月1日に消費税の引き上げを予定通り行った。

消費税の引き上げは、本来はなければない方がいい。しかし、どうしても増税を行うというのであれば、景気が過熱し、給料も上がり、物価も上がり、株も上がり、不動産も上がっている時にすべきものだ。

まだ景気が本格的に立ち上がっているわけでもない2014年の段階で消費税を引き上げたら、せっかく芽が出た好景気を踏みにじることになる。

実際、2014年は賃金がまだ上昇もしていない段階での消費税引き上げであり、これによって人々は当たり前だが消費を控えるようになった。

賃金が上がらないのに物価が3%上がったのだから、それで消費が減退しないわけがない。小学校低学年ですらも、それくらいは分かる。

安倍政権は日本を浮上させるためには経済的に蘇らなければならないことを知っていたはずだ。アベノミクスとはそのためのものだった。

しかし、2014年4月1日に消費税の引き上げを行ったことから、アベノミクスの行方は不透明になり、それが今もダメージを与え続けている。

賃金が上がらず物価が上がれば、人々は買い控えする。買い控えが広がれば、企業の業績は落ちて利益も減る。企業は値下げせざるを得なくなる。そうすれば、さらに利益が減る。

利益が減れば賃金を上げる余地が消える。さらに景気が悪化すればリストラも起きる。

政府がやらなければならないのは、ただひとつだけ


こうした「症状」に見舞われて、一向にデフレ脱却ができない安倍政権は、やがて企業に「賃金引き上げ」を要請するようになった。

この賃金引き上げ要請は今も続けられており、山本地方創生相も2016年8月9日に「賃金水準を目標に掲げることを議論すべきだ」と発言している。

しかし、賃金の引き上げというのは、本来であれば政府の要請で行われるものではなく、企業の自主判断で行われるべきものである。

共産主義や社会主義ならいざ知らず、民主主義国家では企業の財務的判断に政府が介入すべきではない。

企業が賃金を引き上げたい時というのは、言うまでもなく景気が良くて人手が足りない時だ。

景気が良くなれば忙しくなる。忙しくなれば新しい人にも来てもらいたいと思うし、優秀な人材も引き留めたいと思う。その時に企業は自然と賃金の引き上げを行うのである。

景気がはっきりしない時期や、業績が悪い時は、政府に要請されても賃金の引き上げは難しいし苦しい。また、それは自然な判断ではないので、企業に大きな負担を強いることになり、禍根を残す。

つまり、政府がしなければならないのは賃金の引き上げを要請することではなく、賃金を引き上げたい環境を作り出すことなのである。

もっと端的に言うと、政府がやらなければならないのは、ただひとつだけだ。それは「景気を良くする」ことだけなのである。それができれば、それ以外のことは枝葉末節と化す。

景気が良くなれば、企業の業績は回復する。株式も上がる。賃金も上がる。税収も上がる。不動産価格も上がる。そして、それによって日本企業の国際的競争力も付く。

景気さえ良くなれば、別に政府が何かを要請しなくても、企業は勝手に賃上げ競争に向かう。

「効果が出たら途中で止めてしまう」という行動


日本は長らくデフレ・スパイラルに落ちて回復できない状況になっているのだが、そこから打開するためにはグローバル経済が自然に回復するのを待つだけでなく、政府ができることもたくさんある。

8%に上げた消費税を5%に下げるのもひとつの案であるし、金融緩和をさらに徹底的に行うというのも現実的な案だ。特に金融緩和の拡大は至急、行われなければならない。

日本はバブル期に売国奴首相だった橋本龍太郎による総量規制によって未曾有の不況に叩き込まれた。

その後、日本の名目GDP成長率はゼロ%を行き来するだけの世界になるのだが、興味深いのは日本のGDP成長率が上がることを阻害しているのは、常に政府の金融政策だったということである。

バブル以後、落ち込んだ成長率を上げるために政府は公定歩合の引き下げや、ゼロ金利の導入や量的緩和等の施策を行ってきた。これらは効果がなかったのではない。効果はあったのだ。

1995年は公定歩合が次々と引き下げられていったが、これによって日本のGDPは急激に持ち直していった。ところが日銀は効果が出るとなぜか金融引き締めに走って好景気の芽をつぶしてしまった。

景気が落ち込むと、今度はゼロ金利を導入して何とか名目GDP成長率を引き上げるのだが、効果が出て来ると、なぜか日銀はゼロ金利を解除して再び景気を悪化させた。

そうすると、今度は量的緩和を行うのだが、効果が出て来るとまたもや途中で量的緩和を打ち切って、未曾有の景気悪化を招いている。

日本の景気が良くなれば、日銀がそれを突如として「引き締め」にかかって成長をつぶすのである。それが20年間、延々と続けられてきたということだ。

「効果が出たら途中で止めてしまう」というのが日本の金融政策の最大の欠陥である。日本は、これまでずっとこのどうしようもないパターンにはまって抜けられなかった。

とすれば、安倍政権と黒田日銀がやならなければならないことは何かが分かるはずだ。もっと金融緩和を。さらに金融緩和を。徹底的に金融緩和をすることなのである。毎年、徹底的に金融緩和をすればいい。

その覚悟を持って、突き進めばいい。名目GDP成長率が上がると止めてしまうのではなく、逆にもっとブーストすれば日本の景気は噴き上がる。

今の日本の金融政策は固すぎる上に、不十分で、弱腰だ。度胸と胆力と決断力に欠ける。政府と日銀の弱腰のせいで国民が20年以上も経済苦に落ちている。この不幸を断ち切らなければならない。



安倍政権と黒田日銀がやならなければならないことは「もっと金融緩和を。さらに金融緩和を。徹底的に金融緩和を」することだ。今の日本の金融政策は固すぎる。

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