2016-05-10

パナマ文書。富裕層が税金逃れ、貧困層が酷税に苦しむ世界


アメリカのICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)が公開しているパナマ文書だが、2016年5月10日、さらに精査された情報が公開されて衝撃を与えている。このパナマ文書は公開データなので、誰でもそこにアクセスできる。

https://offshoreleaks.icij.org/

パナマ文書は、パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出したデータを指す。

公開されたデータにはタックスヘイブン(租税回避地)に設立された法人が数十万社も記録されており、日本関連でも28の法人名、899人の個人名、47の仲介者、806の住所が掲載されている。

タックスヘイブンに法人を作るのは別に違法でも何でもない。しかし、こうしたところに法人を作って資金を移すという行為に「税金を逃れよう」という魂胆が透けて見える。

日本は税収が足りなくなって消費税も8%になり、普通の日本人はその酷税にあえいで生きているのだが、富裕層だけが税金逃れしていたというのであれば、それは道義的に許せないことでもある。


アメリカの陰謀だと叫ぶロシアは間違っていない?


今回のデータ流出は、実は誰がどのような手口でデータを手に入れたのか、まったく何も分かっていない。

最初のデータ公開ではロシアのプーチン大統領の取り巻きや、中国の習近平の取り巻きの名前が列挙されていたために、ロシア側はすぐに「アメリカの陰謀である」「CIAが裏側にいる」と非難した。

「モサック・フォンセカ」の創業者もCIAと関連があったというのはよく知られている。(「パナマ文書」の裏には、いったい何者が潜んでいたのか?

また、今回のデータを整備しているICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)もまたアメリカ政府が裏側に存在し、CIAが密接に関わっている。

つまり、プーチン大統領が言う「アメリカの陰謀」というのは、あながち間違った見方ではない可能性がある。

このパナマ文書では新興国の指導者のみならず、イギリスやアイスランドの首相も窮地に追いやられているが、アメリカの政治家はまったく名前が出てこない不自然さも指摘されている。

ICIJは全データを公開しているわけではない。「精査した情報」を公開している。そのため、そこに恣意性がなかったとは言えない。

つまり、ICIJはアメリカ政府の意向を汲み、それがアメリカの敵対国に大きなダメージを与えるのを意図して情報を公開している確率が高い。

アメリカ政府は、2014年から原油安で自分たちに挑戦してくる新興国諸国を壊滅状態に追いやっている。

原油安で狙い撃ちにされたのはロシアや中国やブラジルと言った反米国家であり、この戦略は大当たりして、新興国はことごとく苦境に落ちていくようになった。

それと同様に、今度はタックスヘイブンの暴露で新興国の指導者や反米人脈を窮地に追いやる戦略を仕掛けたのではないかと言われている。

明確に税金逃れを画策している日本の富裕層たち


原油価格の下落による新興国の追い込みは今も続いているが、新興国は総崩れになってもまた生き延びている。そこに今度はタックスヘイブン暴露による仕掛けが次々と爆発していくことになる。

このパナマ文書のリークと租税回避の解明は、本丸であるロシアや中国を追い込んでいくまで続く。

その過程で、こうしたタックスヘイブンを利用して肥え太った各国の富裕層も巻き添えになって批判されていくことになる。

日本でも、今後はタックスヘイブンを利用している富裕層に対して、風当たりが強くなっていくだろう。

実際に日本の富裕層が資産を国外に移して税金逃れをしていることはすでに各メディアによって暴かれている。

たとえば、ブラック企業で有名なユニクロブランドを持つファーストリテイリングの会長、柳井正も国外に資産を移して税金回避をしていることが分かっている。

柳井正はオランダを迂回して租税回避を行っていると暴露された。

従業員の4割を中国人にしているドンキホーテの創業者、安田隆夫もユニクロの柳井正と同じようにオランダに資産を移して税金回避している。

日本の教育を韓国側の視点で歪めて子供を洗脳していると糾弾されているベネッセの福武総一郎も税金逃れのために自らの住所も国外に移して税金回避している。

すでに日本の富裕層は日本人の貧困層に税金を払わせて、自らは国外に資金を逃して悠々と大金を租税地に隠蔽しているのである。

パナマ文書では、ソフトバンクも楽天もタックスヘイブンに関わっていることが記されている。楽天の創始者である三木谷浩史は英領バージン諸島に登録された"TRADENET INVESTMENTS LTD."に関わっているとされる。

こんな人間や企業をありがたがる必要はない


事業的にパナマと何ら関わりのない企業や個人富裕層がパナマに法人を作るのは、明確に税金逃れを画策しているからに他ならない。

今後、富裕層の税金逃れは噂ではなく、具体性を持った事実として語られることになる。

「富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる」というのは、富裕層だけ税金逃れが可能で、貧困層ががっぽり税金を取られる現在の税制のシステムの不備でも証明されたということになる。

こうした税金逃れをしている企業や個人は、マスコミにも大きな影響を持つ人間が多い。そのため、日本のマスコミは暴露に積極的ではなく、むしろ隠蔽工作をするのではないかとも言われている。

NHKや電通やソフトバンクのような企業の名前がすでに挙げられているのだから、自分たちに火の粉が飛んでこないように報道しないで済まそうとするのは当然のことだ。

普段は正義を語っている朝日新聞が、自分たちの「押し紙問題」となると完全隠蔽するのと同じ構図だ。(朝日新聞は、押し紙問題を一面トップで報道して責任を取れ

しかし、これを報道しないで隠蔽すればするほど、マスコミ不信はさらに高まっていき、より大きな禍根を残すことになる。

マスコミは、いったい誰がタックスヘイブンで金を隠蔽していたのかを暴き出してそれを報じる義務がある。

そして日本国民は、一部の企業や富裕層がそうやって税金逃れをしていて、結果的に彼らのせいで税金が苛酷なものになっていることに責任を取らせるべきだ。

ユニクロの柳井正は仕事に付加価値が付けられない社員は「年収100万円の方になっていくのは仕方がない」と言い放って憚らない人間だ。

税金逃れをしている守銭奴が、社員には「年収100万円の方になっていくのは仕方がない」というのだから、こんな人間や企業をありがたがる必要はない。


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