2016-02-15

情報化に高度な対応ができるかどうかで生死が決まる社会に


格差とは賃金格差だけが問題ではない。情報格差もまた問題になっていく。現代社会はパソコンが使えて、スマートフォンが使えて、インターネットで様々な処理が行える能力が求められている。

「パソコンが使えません、スマートフォンが使えません」では、まともな仕事さえも見つからない時代なのである。それほど世の中はインターネット中心主義にシフトしている。

そのため、パソコン、スマートフォン、インターネット等に代表される「デジタル」の情報技術を縦横無尽に使いこなせる人と使いこなせない人との間で、待遇も、収入も、仕事を見つけるチャンスですらも格差が生まれていく。

高齢層がインターネットをまったく使いこなせないというのはよく知られているが、若年層であってもパソコンやインターネットを使いこなせない人がいる。

苦手だったり能力がなかったりするのではなく、貧困でデジタル機器が手に入らないからである。それが経済的に手に入らなかったから、能力を磨く機会がなかった。

そのため、社会に出た頃には使いこなし能力が普通よりも劣ってしまっており、ますます格差が開いてしまう。


貧困格差が、やがて情報格差を生み出していく


世の中は高度な情報化に向かって突き進んでいるのに、貧困のためにそうした情報社会から取り残されて、ますます格差が広がっていく現象は、まずアメリカから問題になっていった。

アメリカは昔から格差がはっきりした社会である。低所得層はデジタル機器どころか家ですらもまともに持てず、トレーラーハウスのようなところで暮らす極貧層も多い。

日々の食事にも事欠く暮らしの中で、こうした極貧層はパソコンやインターネットどころではない。

そのため、まったくパソコンやインターネットに馴染みのないまま大人になり、高度情報社会に対する対応能力がなくなるのである。

パソコンで何かを処理しなければならない場合、まずはキーボードに向き合うことになるが、キーボードで文字を入力するということすらも満足にできないし、それができたとしても極端に遅くて使い物にならない。

一方、高学歴、高収入の人々は、子供の頃からデジタル機器を使いこなすための環境が整っている。パソコンもあり、スマートフォンもあり、インターネットもある。

キーボードを見なくても文字がスラスラと打てるブラインドタッチも習得し、新しいソフトウェアであっても今までの経験ですぐに使いこなすことができるようになる。

子供の頃からデジタルに馴染んだ若者は、やがては高度情報化社会の担い手になっていく。

高収入の仕事に就くことができ、社会の最先端で活躍し、様々な仕事の選択肢の中で有利なポジションに移動することが可能になる。

貧困格差が情報格差を生み出し、社会に出た瞬間からそれが超えられない差となって現れていく。

永遠に貧困層から抜け出せない層を固定化させる


インターネットが全世界に普及していき、やがて途上国でもパソコンやインターネットやスマートフォンが爆発的普及していくようになった現在、アメリカで起きていたこの「情報格差」は世界にも広がることになっていった。

途上国では、この情報格差がより鮮明で極端だ。

たとえばインドでは街角で最新型のiPadやiPhoneを何気なく使っている若者がいる。

こうした若者はほとんどが着ている服もさっぱりと清潔で、女性もとてもきれいなパンジャビードレスを着こなしている。経済的に恵まれた人たちであることが分かる。

一方で私が付き合っていた人たちは、スマートフォンやインターネットどころか、電気もガスも水道もトイレもない掘っ立て小屋のようなところで暮らしている。

もちろん子供たちの誰ひとりとしてインターネットに触れたこともない。言うまでもないが、固定電話もない。

そんな状態なので、情報化時代と言っても、彼らはインターネットが何をするものなのかも分からない。彼らと連絡を取りたいが取る手段がない。

彼らのほとんどは絶対にインターネットが使いこなせるようにならない。どんなに才能があってもそうだ。なぜなら、彼らのほとんどはキーボードが打てない前に文字も読めない。

極貧層の若者は子供の頃から働いており、義務教育を受ける機会さえも失っている。

つまり途上国の「情報格差」とは最新のスマートフォンやタブレットを使う人たちと、文字も読めないような人たちという、想像を絶する格差になっている。

「情報格差」は、永遠に貧困層から抜け出せない層を固定化させるというのは、この極端な格差を目の当たりにすると、身体で体感できるようになる。

待遇の差、貧富の差、機会の差を生み出す


日本では、インドのような凄まじい「情報格差」はない。しかし、だからこそ「情報格差」が待遇の差、貧富の差、機会の差を生み出すというのが見えなくなっている。

この格差は、これから格差固定化の大きな要因になっていく。「情報格差」の落ちこぼれになると、それがストレートに「経済格差」に結びつくのだ。

日本の場合はパソコン、スマートフォン、インターネットはできて当たり前で、そこからどれくらい適応能力があるのかが問われていく。デジタルに対応できないというのは、論外なのである。

昔はパソコンの使えない中高年でも仕事があったが、今ではパソコンの使えない中高年は容赦なくリストラの対象だ。

そして、いったんリストラされると、パソコンが満足にできないという理由で再就職が限られる。「苦手だ」とか「分からない」と言っている場合ではない。

若年層はスマートフォンは使えてもパソコンが使えない層が増えているのだが、パソコンを使用するどころかキーボードも打てないというのでは社会に出ても使い物にならない。

情報化時代は、インターネットにアクセスできる機器のすべてに高度に対応できていなければならず、できなければ教育されるのではなく最初から雇われない。

そして、待遇にも差がつき、収入にも差がつき、機会にも差がついて引き離されていく。

今後、情報化時代はさらに突き進んでいく。人工知能、ロボット、さらなるネットワーク化によって、より高度な情報化社会が到来する。

パソコンの知識、ソフトウェアの知識、インターネットの知識、ネットワークの知識が総合的に求められ、その上で使いこなす能力が求められる。

それが高度な情報化時代の中心になるのだから、IT技術者だけが技術を分かっていればいいという問題ではなくなっていくのである。

情報対応能力のある人間はどんどん好待遇、高収入、好機会に恵まれる。しかし、これに対応できない人間は、やがてリストラの対象となる。仕事自体も激減しているので次が見つからなくなる。

情報格差によって仕事の待遇が落ち、貧困から抜け出せない時代がやってくる。情報化に高度な対応ができるかどうかで生死が決まる社会になる。

果たしてあなたは来たるべき情報高度化社会をうまく乗り切ることができるだろうか。



情報格差によって仕事の待遇が落ち、貧困から抜け出せない時代がやってくる。果たしてあなたは来たるべき情報高度化社会をうまく乗り切ることができるだろうか。今後はその部分に生死がかかっている。

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