2016-01-03

持つ者の富を増やして、持たない者から奪う現実を自覚せよ


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1929年10月24日、ウォール街の株式市場は大暴落した。この時の株価暴落は凄まじい破壊力だった。阿鼻叫喚と言ってもいい。何しろ、アメリカの株価はそのほとんどが、80%以上もの下落を見ていたのだ。

この1929年の「暗黒の木曜日」と、その後に周期的に襲いかかる暴落を前にして誰もが為す術がなく、モルガン財閥でさえもこのままでは破産するとも言われた。

この時代に株式に関わっている人間のほとんどは、もがきながら破産していった。ウォール街では破産した男たちがビルの屋上から手をつないで飛び降り自殺する姿もあった。

1年経っても2年経っても株式市場は正常に戻らず、それどころかむしろより悪化していくばかりとなっていった。

多くの企業がこのときに破綻し、失業率は25%、路頭に迷い、食べていけなくなった人たちが家を捨てて放浪し、家族が離散した。ウッディー・ガスリーは恐慌の悲哀を歌い、「資本主義がすべて悪い」と呪った。

この恐慌が元で、全世界を巻き込む戦争が起きて、1945年まで人類は狂ったように互いに互いを殺し続け、もはや資本主義は消えたかのように見えた。


私たちが生きている間は資本主義は死なない


しかし、多くの人たちは見込み違いをしていた。

この大恐慌の最中でも株式市場はずっと開いていたし、国土が戦場と化して次々と焼土になっていった日本でさえも、敗戦の年となる昭和20年のギリギリまで株式が売買されていた。

大量虐殺が続き、経済活動など意味がないように見えた殺戮の時代でさえも、その殺戮を行うために「資本」を必要としていて、資本を集めるために株式市場が必要だった。

つまり、大量殺戮の実行も「金次第」だったのである。世界大戦にはファシズムが吹き荒れていたが、そのファシズムもまた資本主義の枠の中で存続していた。

たとえばヒトラー率いるナチス時代でも、ヒトラーは失業率を改善するために自動車産業と軍需産業に資源を集中させて、株式市場を大活況にさせている。

ナチス・ドイツは資本主義を否定したのではない。むしろ、資本主義の中で製造産業を復興させ、完全雇用を達成し、株式市場にバブルをもたらした。

「一家が一台乗用車を保有できる環境を実現する」とぶち上げて、そうした計画経済を邁進したからこそ、ナチスは熱狂的にドイツ国民に受け入れられたのだ。

この時代に資本主義を否定していたのはナチスではなく、ナチスと敵対していた共産主義者の方だ。

その共産主義も1970年代にはすでに行き詰まり、1980年代には改革(ペレストロイカ)の時代となり、それでも改善できずに1991年にソ連は壮大に吹き飛んだ。その後、ロシアにやってきたのは「資本主義」だった。

こうした近代史のどの部分を紐解いても分かるのは、とてもシンプルな現実だ。現代の文明の根底には「資本主義」が強固に埋め込まれており、そこから抜け出すことはできないということである。

それは、文明の基盤となっているのだ。したがって、それこそ全人類が滅亡するような文明の終わりが来ない限り、資本主義は死なない。

逆に言えば、「私たちが生きている間は資本主義は死なない」ということを意味している。私たちは永遠に資本主義から逃れられず、その中でもがいて生きないといけない。



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