2015-09-01

サイバー攻撃で経済制裁を。中国敵視を鮮明化するアメリカ


アメリカは2015年8月31日、「サイバー攻撃に関与した中国の企業や個人に対して、経済制裁の検討をする」と発表している。いよいよ、中国の卑劣なサイバー攻撃に、アメリカは全面的に対抗する。

中国は、新しい技術を研究・開発しないで、他の企業の機密情報を盗み、パクることで成長し続けて来た。あるいは個人情報を盗み、弱みを握って個人を利用するような「超限戦」を行ってきた。

アメリカや日本はその最大の標的であったわけで、特にアメリカは中国が仕掛ける怒濤のサイバー攻撃に翻弄され続けてきたと言える。

アメリカは「中国企業」「個人」を経済制裁の対象にすると言っているが、実際のところサイバー攻撃の大元は「中国政府」である。

中国政府がサイバー攻撃に関与しているというのは、2013年2月18日、セキュリティ企業マンディアント社によって詳細に報告されている。

「61398部隊」が中国のサイバー部隊の総本山だ。(アメリカと中国のサイバー戦争がいよいよ表沙汰になってきた

もちろん、中国政府はその存在を激しく否定している。


「ダンシング・パンダ」で米議員の情報は筒抜けに


オバマ政権の前国務長官だったヒラリー・クリントンが公務に私的なメールを使用していたことで今も事態が収拾できておらず、大統領選の前に大きく躓いている。

ヒラリー・クリントンは「私的なサーバー」でメールをやりとりしていた。

それは政府の透明性を損なうばかりか、公務以外のメール・アドレスを使うことによって、機密が保たれなくなる危険性がある。それを公然と行っていたことによって、ヒラリー・クリントンは大統領としての資質が問われる事態になっている。

もしかしたら、このヒラリーが立てていた私的なサーバーが中国のサイバー部隊に捕捉されていたら、ヒラリーのメールは中国に筒抜けになっていた可能性がある。

実際そうであったのではないかという疑惑も上げられているのだが、このあたりはまだ全容が解明できていないので何とも言えない。

中国はアメリカの議員すべてのメールに不正アクセスをしていたり、それを試みているというのは、アメリカのCIAは2010年4月から捕捉していたと言われている。

NBSニュースがそれを2015年8月に報道しているが、CIA内ではこうした中国によるサイバー攻撃を「ダンシング・パンダ」というコードネームで呼んでいたという。

中国のサイバー攻撃が狙っていたのは、政府の機密情報だけでない。アメリカ議員の「私的メール」も対象だった。

そのハッキングの範囲は非常に広く、そのすべてに中国政府が関与しているとしか思えないものであった。

このことから、ヒラリー・クリントンが私的に立てていたメールサーバーが中国の「ダンシング・パンダ」によって筒抜けになっていたという疑惑は非常に強いものになっている。

そのため国務長官としてのヒラリー・クリントンが「どこまで機密情報を漏らしていたのか」が焦点になっているのである。

場合によって、ヒラリーは大統領選の舞台ではなく、法廷の舞台に立たなければならない可能性もある。もちろん、そうなれば大統領候補としては致命的なダメージとなる。

深刻だった人事管理局がサイバー攻撃


2015年6月4日、FBI(連邦捜査局)は衝撃的な報告をしている。以下のようなものだ。

「アメリカ政府の人事管理局がサイバー攻撃を受けて、連邦政府の職員のデータが最大400万人分が流出した」

もちろん、これは米政府職員の情報流出としては最大規模である。また、漏れた内容も深刻なものだ。

「職員の住所、氏名、年齢、社会保障番号、職務内容、研修歴、業績査定」と、ほぼその職員の属性すべてが盗難されていたのである。住所も、現住所だけではなく、過去の住所も含まれているほど網羅的なものだった。

当初、FBIは誰がやったのかを明らかにしなかったが、やがてそれが中国からの攻撃であることを非公式に認めた。

さらにその後、米国市民の社会保障番号(SSN)1800万件も流出した可能性が報じられた。

この社会保障番号というのは、アメリカでは身分証明書として発行されているものである。銀行口座を持つにも、ローンを組むにも、就労するにも必要なものであり、非常に重要な個人情報である。

この情報が漏れると、なりすましや改竄が行われて直接的な被害を受けることもある。そんな重大な情報が中国のサイバー攻撃で1800万件も漏れた可能性がある。

これは深刻な事態であり、オバマ大統領は「非常事態である」と宣言した。

このような一連の攻撃に、FBIは「サイバー空間を脅かす人物に責任を負わせるつもりだ」と発言していたが、どのように責任を負わせるのかは明らかではなかった。

しかし、いよいよアメリカは態度を明確にしようとしている。サイバー攻撃に関与した中国の企業や個人に対して、「経済制裁」する方向で決まったのだ。

日本もまたテロリストを「経済制裁」できる


アメリカがサイバー攻撃を行う企業や個人に「経済制裁」を行うというのは、すなわち彼らをテロリストと認識したということである。この認識は重要だ。

アメリカはすでに2001年の同時多発テロ事件を受けて、テロリストを封じ込めるために、「マネーロンダリングに関する金融活動作業部会=FATF」という組織を設立し、テロリストの資金移動や資金洗浄を防止するようになっている。

当初、日本もこのFATFに参加する予定であったが、2004年に共産党と社民党が激しく反対して「テロ資金提供処罰法改正案」は潰されてしまった。

共産党・社民党は連合赤軍・中核派・革マル派等の人脈が結集しており、さらには中国共産党とも結びついている。彼らは自分たちが網にかけられると危惧したのである。

こうした裏のある人間たちが「テロ資金提供処罰法改正案」を潰してしまったのである。

この法案がやっと通ったのが2014年11月14日だった。(アンダーグラウンドを震撼させるテロ資金提供処罰法改正案

これによって、やっと日本は2014年11月14日から国内に潜む中国・韓国・北朝鮮の工作員を実際に締め出すきっかけを作ることが可能になったのだ。

つまり、日本もまたテロリストを「経済制裁」できる素地が固まって、今後は日本に巣食う「工作員」を炙り出し、干上がらせることが可能になった。

こうした動きは、もちろんアメリカと連動している。

世の中がバラバラに動いているのではなく、連動して動いているのである。

アメリカは、今まで「巨大な市場」であった中国を利用して成長を吸い取ってきたが、AIIB(アジア・インフラ投資銀行)でドル通貨基軸に挑戦するような敵対行為をするのであれば、もう用済みだ。

アメリカの経済制裁は、最初は中国企業や個人にかけられ、やがて中国政府にも影響が及ぶようになる。

時代は変わった。アメリカの「中国敵視」がいよいよ本格化していく流れになりそうだ。そして同時に、日本国内に巣食っている工作員たちも追い詰められていくようになる。



いよいよアメリカは態度を明確にしようとしている。サイバー攻撃に関与した中国の企業や個人に対して、「経済制裁」するのである。

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