2014-10-10

日本人の82%を追い抜く、知的な潜在能力を身につける方法


文化庁の「国語に関する世論調査」において、2014年3月に取られた統計が波紋を呼んでいる。

マンガや雑誌を除く1ヶ月の読書量が激減していて、今や47.5%が本を一冊も読まない人になっている。もう2人に1人は「本を見捨てている」ということだ。

本離れはもう10年以上も前から言われていて、出版業界も激しい危機感を抱いてきた。

2002年は本を一冊も読まない人の割合が37.6%だったので、「3人に1人は本を読まない」と言われていたが、それがどんどん加速している。

そして日本人の65.1%は、「読書量は減っている」と答えている。その理由として「仕事や勉強が忙しくて読む時間がない」というものが上げられている。

しかし、よくよく考えて見れば、本当に本を愛しているのであれば、忙しくても何でも本を読む時間くらいは作るはずだから、日本人はもう本に対する愛着が薄れてしまっているということになる。


日本人は本が好きだという神話は終わった


そして、本を読まなくなった世代が、本を読むという行為に戻って来ることは、あまり期待できそうにない。これは、1ヶ月に1冊の本も読まない人の44.7%が、「読書量を増やしたいとは思わない」と答えているからだ。

日本人は、本が好きだという神話があるが、もはやその神話は機能していないと言ってもいいような惨状である。

「出版不況」が叫ばれて久しいが、それはますます加速している。市場規模も1997年をピークにして毎年のように市場が縮小している。

ここ5年ほどを振り返っても、多くの出版社が自己破産や事業縮小に追い込まれている。

メディア・クライス、雄鶏社、 一橋出版、ゴマブックス、日本スポーツ出版社、東京三世社、理論社、武田ランダムハウスジャパン、歴史春秋出版、ブレーン出版、明文図書、ひくまの出版、インフォレスト、四季社、同朋舎メディアプラン、青空出版、長崎出版……。

生き残っている出版社も、台所事情が非常に苦しい出版社も多いようで、その多くが赤字体質となっており、さらに大手出版社も「出版」に見切りを付けて、どんどん多角化に乗り出して生き残りを図っている。

2人に1人は本を読まず、さらに本を読む人でも、1ヶ月に1冊や2冊の人が34.5%なのだから、これで出版業界が息をつけるはずがない。

そのために、多くの出版社が赤字体質になってしまって、今や著名な作家ですらも、賃金未払いで苦慮するような時代になっている。特に文学系の作家は悲惨な状態になっており、食べて行けないので、コンビニのアルバイトをせざるを得ないという人もいるという。

著名作家ですらも、苦境に堕ちていく時代になった


出版社も赤字で作家も生活苦の構図を浮かび上がらせているのが、最近は芥川賞作家の柳美里氏と、雑誌『創』の篠田博之編集長との金銭トラブルだ。

創出版では、これを弁明して、次のように書いている。(作家・柳美里さんとのことについて説明します)

「赤字が累積して厳しい状況が続き、制作費がまかなえなくなっています。その雑誌の赤字を個人で補填してきたわけですが、私はもともと会社からは報酬を得ていないので、補填するにも限界があり、いろいろな人に迷惑をかけるようになってしまいました」

一方で、柳美里氏の方はこのように述べている。(今日 19:40に、『創』篠田博之編集長に送ったメール)

「出版不況の実情は知っております。その波をかぶっているのは、『創』や篠田さんだけではありません。他の出版社や編集者、書店や書店経営者や書店員、出版取次や印刷会社、小説・詩歌・ノンフィクション・漫画・写真など、あらゆるジャンルの執筆者が苦境に陥っているのです。私もまた、困窮を極めるなかで、それでも自分には書くことしかできない、と毎日書いているのです。「慙愧に堪えません」ではなく、原稿料を支払ってください」

『創』は、歴史も知名度もある雑誌である。さらに、柳美里氏は芥川賞作家である。しかし、名のある出版社、名のある作家ですらも、今や出版不況に巻き込まれてしまっている現状がここにある。

彼らがそうなのだから、中堅・無名の作家が無事でおられるはずがなく、沈黙の中からどれほど悲惨な状況にあるのかが窺い知れる。

読書そのものが現代社会を生き抜くサバイバル


この状況は日本の作家だけが直面している問題ではなく、世界中の多くの著名作家が陥っている困窮でもある。世界中の人々が「本」という媒体を手に取らなくなっている。

しかし、書籍には「知」が集積されており、さらにその「知」が手元に残るというインターネットにはないメリットがある。

世界で最も読書量が多い民族はユダヤ人と言われているが、ユダヤ人は子供の頃から聖書やタルムードと言った古典を暗唱できるほどまで読みこなしする文化が定着している。

また、読書量も半端ではなく、かつ知識量もまた半端ではない。このユダヤ人が世界中でエリートとなり、さらにはあらゆる分野で名だたる重要人物になっているのは、「読書」が根底にあるからである。

読書が「知力」を押し上げるというのは、すでに「証明された事実」である。そして、現代社会は「知力」が何よりも重要視される社会となっている。

ということは、読書そのものが現代社会を生き抜くサバイバルに直結し、さらには自己の競争力も強化する武器になるということになる。

1ヶ月に1冊も本を読まない人間がいるのであれば、たった1冊の書籍を読むだけで、47.5%を追い抜く「知力」が身につくということである。

1ヶ月に1〜2冊しか本を読まない人は34.5%だ。ということは、あなたが1ヶ月に3冊読めば、どうなるのか。

単純に言えば、それだけで、あなたは、日本人の82%を追い抜く知的な潜在能力を身につける。

誰もが本を読まなくなった時代に本を読むというのは、実は知的な分野で一気に他人を追い抜く大きなチャンスなのである。読書をする人が減れば減るほど、知力レベルもまた格差となっていく。



ユダヤ人の知性はどこから来るのか。それは、大量の読書である。

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