2014-09-15

若年層も女性も貧困に落ちた。次は中高年の番になっていく


会社組織はピラミッド型になっている。代表取締役社長はひとりで、その下の重要なポジションも数人である。役職が下になればなるほど人数が増えていく。

ところで、現在の日本の人口は若い人たちが減っており、中高年以上が多いという逆ピラミッド型になりつつある構造であるのはよく知られている。

組織はピラミッド型で、人口構造は逆ピラミッド型であるというのは何を意味しているのかは一目瞭然だ。

働く中高年は多いのだが、重要なポジションは限られているので、そのほとんどが重要な地位に就くことができず、組織のピラミッドから弾き飛ばされるのだ。

重要な地位に辿り着けなかった中高年は、日本の組織では50代のどこかで「棄てられる」ことになる。

すでに日本では大企業でも終身雇用が崩壊しているので、50代になると退職が強要されて、子会社に出向させられたり、リストラされたりする。そうなると、当然のことだが、賃金は極端に低下してしまう。


あぶれた中高年は急激に組織の「お荷物」に


そうならざるを得ないのである。なぜなら、組織はピラミッド型で、誰もが重要なポジションに就けるわけでもないからだ。

そして、あぶれた中高年は急激に組織の「お荷物」になってしまう。特に50代が最も組織の邪魔になる。

50代と言えば、体力や知力が急激に衰えていき、踏ん張りが利かなくなると同時に、知的な柔軟性も失っていく人が多い。しかし、長く仕事を続けてきたためにプライドだけは高く、会社から見ると、非常に扱いにくい。そして、仕事量とは裏腹に、給料だけは高い。

「働かない中高年」は、今やその存在が問題視されており、組織全体が彼らこそが組織のガンになっていることを認識するようになっている。

だから、余剰労働者のリストラ計画が持ち上がったら、必ず標的になるのがこの中高年である。景気が下を向くたびに、中高年は切り捨てられていく。

そして、いったんリストラされた中高年のほとんどは、再就職が困難で、低賃金の仕事を余儀なくされていく。

中高年の再就職が困難なのは、やはり体力的にも長く勤められるかどうかも疑問で、命令しにくいということがある。新しく何かに取り組むには柔軟性にも欠けている。スキルは時代遅れになっていることが多い。

雇う側は、体力もあって従順で使いやすい若年層を雇った方がいいに決まっている。若くて熱意に溢れた若い新人は命令しやすく使いやすいが、自分よりも年配の新人は心情的にはとても使いにくい。

そうすると、企業は人を雇うにも最初から年齢制限を付けるので、中高年の再就職はますます困難になる。

再就職に問題がないのは、30代までで、それでも35歳を過ぎれば用心しなければ職が見つからないという危機的状況に陥ることになる。

中高年の貧困層が増えても不思議ではない


企業は利益を確保するために、コスト削減と効率化を徹底しており、そのために若年層を非正規労働者にして50代以上の中高年をリストラするという策をどんどん推し進めている。

しかし、日本は高齢化社会となり、しかも寿命は80歳まで延びている。

50代で職にあぶれた人たちが大した仕事が見つからないまま数十年を生きなければならないのだから、中高年や高齢者の貧困層が増えていっても不思議ではない。

今まで、貧困は若年層の問題であると捉えられてきたが、もうすでに貧困は若年層だけの問題ではない。中高年にも高齢者にも、貧困化が忍び寄っているのである。

中高年の引きこもり、中高年の失業者は、今後もまともな職が得られる可能性は低い。そうすると、貯金を食いつぶしながら生きていくか、もしくは生活保護になる。

しかし、生活保護は申請者全員にそう簡単に支給されるものではなく、まだ働けると見なされる中高年は真っ先に門前払いされることになる。

結局、中高年でリストラされた多くは、低賃金のプライドが打ち砕かれるような仕事をしながら生きるしかなくなる。低賃金の労働はどんなに頑張っても高賃金化することはない。

そんな中で、中高年は今まで関係ないと思っていた貧困の中に一気に転がり落ちていくことになる。若年層の貧困が「自己責任」ではなく、社会構造の変化がもたらしたものであることに、中高年もさすがにもう気が付いている。

いくら数百万円を上乗せされても、早期退職は自分の首を絞めるものであることを知っているので、どんなに会社が傾いても今の中高年は必死で会社にしがみつく。

そこで、企業側は「追い出し部屋」のようなものを作って、強制的に辞めざるを得ないような状況に追い込むような陰湿な手段を取るようになる。

どうなっても、国が助けてくれるわけではない


中高年になったあと、果敢にも起業の世界に乗り込んでいく人も多い。

しかし、起業は90%が失敗すると言われる世界である。 起業の多くは貯金を取り崩したり、借金を抱えて始めることが多いので、起業に失敗した人はさらに困窮が深まっていく。

仕事を失った上に、借金まで抱えることになるのだから、その悲惨さと壮絶さは低賃金で働くサラリーマンの比ではない。起業の失敗によって、一家離散や自殺に追い込まれてしまう人も珍しくはない。

会社に残っても追い詰められ、リストラされたら再就職の場がなくなり、起業しても失敗の確率が高い。国自体が衰退していき、右肩下がりの時代が続くというのは、そういうことなのである。

そのような世界なので、重要な地位に辿り着けなかった中高年の多くは、右肩下がりの日本経済の中で急激に追い詰められていくのは明白である。未来は決して楽観できるものではない。

国が助けてくれるわけではない。むしろ、国は全力で中高年を切り捨てにかかる。なぜなら、日本は国家負債が膨らむだけ膨らみきって、限界近くにまで達しているからだ。

国自体が追い込まれているので、消費増税は今後も必ず行われていく。今、10%が議論されているが、10%で終わると思っている人はひとりもいない。もっと上がっていく。しかし、逆に生活保護の支給額や年金の支給額は下がっていく。

その結果どうなるのか。若年層も貧困に落ちる。女性も貧困に落ちる。そして、いよいよ中高年も貧困に落ちていく。これが今、私たちが生きている時代のリアルな姿である。

あなたは、生き抜くことができるだろうか。

時代に追い込まれていサラリーマン。次は中高年が貧困に落ちる番だ。

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