2014-09-09

政治でも軍事でも商才でも劣る日本が重要な国家である理由


日本は政治力で世界的な地位を手に入れる才能はない。世界に深い影響を与え、世界の流れを変えるような傑出した政治力を持った政治家を日本は一度も輩出しなかった。

日本は軍事力で世界的な地位を手に入れる才能もない。1945年に欧米の軍事力の前に敗れ去った後、日本は堂々たる「国軍」を持つことすらもできないでいる。

政治力も軍事力も持たない日本は、それでも経済大国に成り上がることができた。戦後の日本は、優秀な製品を数多く作り出して、それを大量に売ることができた。

しかし、日本人が商才に長けているのかと言えばそうでもなく、日本が商業国家であるのかと言われれば、違和感を感じる人も多いはずだ。

たとえば、日本人は外国のどこに行っても値切ることも知らず、高値で安物をつかまされる。中国人や韓国人の多くが値切り倒して物を買うのとは対照的であると言ってもいい。

日本人に商才があるのならば、とことん安く買って、とことん高く売るような駆け引きを国内外で繰り広げているはずだが、そんな光景はあまり日本で見ない。


日本人は、他人を騙してモノを売りたくない


商才があるというのは、ユダヤ人や中国人やインド人の話である。彼らはモノを右から左に横流しして金を儲ける才能に長けている。それこそが「商才」であると言える。

売っている商品が、ニセモノだろうが、粗悪品だろうが、不良品だろうが、彼らには関係がない。それが売れるのであれば、それを売るのである。

たとえそれが違法な商品であっても、売れるのであれば嬉々として売るだろう。ドラッグでも、人間でも、それが売れるのであれば売る。商才があるからだ。

しかし、日本人の多くはそのような才能はない。そもそも日本人は、相手を騙しても脅しても売るという才能を望んでいない。

日本人には「売れる物なら粗悪品でも何でも売る」「高く売るために何でもする」という商才がないのではなく、そんな商売をしたくないと心から思っているのである。

それを商才というのであれば、そんなものは要らないと考える日本人の方が多いはずだ。

日本人は自分が儲かるかどうかの前に、買ってくれた人と信頼関係が築けるかどうかが重要なのである。騙すこともしない。駆け引きもしない。信頼関係を築くためには、一時的な損すらも敢えてかぶる。

つまり、日本人は「商才に長けた民族」ではない。

そんな民族が経済大国になったというのであれば、日本にはもっと「別の才能」を持っていたということでもある。その才能が今まで日本を救ってきたし、これからも日本を救う。

職人は労働者ではない。職人は国宝なのだ


日本人は、たとえ商売であっても信頼関係を重視してきたのだが、信頼を築くためには一にも二にも売っているものがしっかりしたものでなければならない。

つまり、商品は「良い物」でなければ信頼が続かない。安い品であっても、品質はそこそこ良い物でないと商売が続かない。粗悪品や、不良品や、欠落品だと、信頼を裏切ることになってしまい、息の長い商売ができないのである。

そのために、日本人は「騙して売る努力」ではなく、「物をより良くする努力」に向かうようになった。信頼を高めていくには、「品質を良くする」という部分に向かうのが王道であり、すべてはそこから始まっている。

そして、ここに日本人の「才能」がある。

日本人の才能とは、本来ある何気ないものを、とことん磨き上げることにあったのだ。創意工夫、改善、狂気のようなこだわりで商品を磨き上げることによって、日本人は一流であると世界に認められてきた。

こういった努力は「技術」という言葉に集約される。職人というのは技術者だ。職人は労働者ではない。職人は国宝なのだ。

日本には、金型ひとつ、研磨技術ひとつ、ネジひとつを作るにも想像を絶する技術を持った職人がごろごろ存在する。

決してゆるまないネジ、手作りの限界を超えた注射針、超高密度な素材……。ありとあらゆるところに職人がいるから、日本は経済大国になったのだ。

日本とはそのような国であり、こういった文化や性格が職人を生み出し、その職人が日本を支えてきた。日本を支えたのは、「商才」ではなく「技術」だった。

2008年までは、東大の馬鹿教授が「モノ作りの時代は終わったから、これからは金融立国になれ」と叫び、マスコミもまた「モノ作りの終焉」と書き立てていたが、リーマン・ショックで金融が吹き飛ぶと彼らは何も言わなくなった。

必ず日本は技術力で復活することができる


2009年から2012年までの民主党は、日本の技術立国を叩きつぶすために気が狂ったような円高を放置した。

そうすることによって日本企業、日本商品の競争力を削ぎ、代わりに中国や韓国のパクリ商品や安物商品が売れるようにした。そして、民主党は日本企業を中国・韓国の地に誘導して、そこで「技術」が漏洩するように仕向けていた。

中国・韓国の企業は、日本から盗んだ技術で成り上がっていき、技術を吸い取られた日本企業は窮地に落ちていった。もうすでに起きてしまったことは戻せず、流出してしまった技術も取り返せない。

それならば、今後の日本はあらゆる分野で技術力をさらに高めていき、「それを盗まれないようにする」という部分にも職人的な工夫をするしかない。

日本の内部には産業スパイが山ほどいて、現在の日本にはスパイを取り締まる法律もない。職人は、それが他に漏れないように、自らの技術を自らで守らなければならない。

日本人は職人的気質が血の中に流れていて、それは決して消すことができないものである。途方もなく良い物を作りたいという日本人の欲望は誰にも消すことができない。

こんな希有な気質を持った民族は他にない。だから、世の中がどうなっていったとしても、必ず日本は技術力で復活することができる。

時代が求める技術や商品は違っているが、どの分野でも日本人は職人を生み出す。たかが子供のマンガですらも、日本人のクオリティは世界を驚かせ、影響を与え、アカデミー名誉賞を受賞するような騒ぎになる。

今後、技術が流出しないようにきちんと守り抜くことができれば、もともと職人気質の日本はまた新たな技術革新を生み出して、必然的に国が立ち直っていく。

日本人はもともと職人気質がある。これが日本の原点である。



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