2014-05-20

預貯金する日本人は政府や銀行にいいように嘲笑されている


日本の個人金融資産の50%は預貯金・現金で、28%近くは保険である。

日本人の金融資産における株式の割合はほんの3%ほどであると言われており、ほぼ誤差の範囲でしかない。日本人は株式を持たない民族なのである。

その理由ははっきりしている。株式はリスクがあると思われているからだ。

株式は言うまでもなく、元本が保証されない。また投資した会社が消滅してしまえば、それこそ資産そのものがゼロになる可能性すらもある。

日本人はそういった不確実性を極端に嫌っており、それならば現金で持っている方がまだいいと感じているのである。現金こそが最も信頼できると考えている。

しかし、日本人のその性質を見越して、日本人の性質を嘲笑うように銀行は金利をほぼゼロに固定している。現在の定期預金の金利は、0.1%前後のところが多い。1%ではない。0.1%だ。


日本人は政府や銀行にいいように嘲笑されている


1000万円を定期貯金して、1万円にしかならないのが0.1%という数字である。普通預金であれば、0.02%なので、2000円程度である。

日本人のほとんどは実は預金はゼロか、もしくは100万円以下であると言われているが、100万円程度ならほぼ普通預金であると思われるので、年間200円しか利息がつかない。

こんなものは何かの手数料で一瞬にして吹き飛ぶ金額であり、利息が付いたというレベルではないのである。

100万円で200円の利息。他の国では暴動が起きるレベルだが、日本人は大人しいので暴動は起こさない。

他の国では一斉に貯金が引き出されて銀行がつぶれるレベルだが、日本人は大人しいので取り付け騒ぎを起こさない。取り付け騒ぎどころか、未だに国民の金融資産の50%は預貯金・現金なのである。

その結果、日本人は政府や銀行にいいように嘲笑され、金利ゼロで固定化されてしまっているのである。

「釣った魚にはエサなんかやらなくてもいい」

金利ゼロというのは、そういうことだ。早い話が、日本人は銀行に愚弄されているのだが、愚弄されているということすらも気付かないのが日本人なのである。

日本人は計算ができる民族だと言われているが、この実態を見ると本当なのかどうか怪しくなる。

利息がゼロと言っても過言ではないこの0.02%で運用していると、資産が増えていくというのはあり得ない。インフレが起きるのが資本主義の性質であることを考えると、資産は増えるどころかマイナスになっていくのがオチだ。

インフレが起きるとその瞬間に預貯金は目減り


金利がゼロの預貯金では、年間2%のインフレが起きるとその瞬間に預貯金はマイナス2%の目減りになる。

2014年4月は消費税が3%引き上げられたが、こういった動きは確実に世の中をインフレにする。

インフレというのは、金の価値が下がるということを意味しているので、預貯金は価値が下がった分だけマイナスになったということである。

つまり、長い目で見ると、預貯金で金融資産を持つというのは、安全ではない。元本の額は変わらないので、一見安全なように見えているのだが、インフレを換算すると確実に元本割れになるのが保障されている資産でもある。

預貯金は、インフレが来ると最も不利になる資産なのである。

その点、株式はインフレの当初こそ何の動きもないが、物価が上がれば企業の商品の価格も上がる。いずれそれが株価にも反映されることになり、インフレに対するリスクヘッジとなる。

きちんとした優良企業を買っていれば、インフレと連動して株価は上がっていくのだ。長期視点で見ると、預貯金よりも、むしろ株式の方がリスクヘッジとなる。

それが分かっているので、資産を持っている富裕層は、絶対に株式を保有して資産管理・資産運用を行う。

2014年5月16日、総務省は2013年の1世帯が持つ貯金や株式などの金融資産額の平均値は2012年比4.9%増の1739万円だったと発表しているが、この4.9%増は「株式の時価が高まったから」であると報告している。

つまり、株式を持っていた人間が得したわけで、持っていない人間はまったく何のメリットもなかった。

持てる者と持たざる者の格差が2013年にはじわりと広がったということだ。(日本人の40%は貯金がまったくない危険な状態で生きている



優良企業の株式を長期で保有するのが安全な姿


日本はいまだに株式に投資することはギャンブルの一種だと捉えられている。実際、先物で株式を売買したり、デイトレードで激しい売り買いをしている人間は、ギャンブルであると断言してもいい。

そういった世界では動物的な勘と、反射神経と、運がなければ勝ち上がることはできない。そして一時的に勝ち上がっても、連勝できる保障もにない。

ごく一部のギャンブラーは大儲けできるが、大多数の投資家はそれで食い物にされて散って行く。

しかし、良い企業をほどほどの値段で買って、それを長期に持つという投資の王道を歩んでいると、それはギャンブルではない。貯金の一種だ。

企業が成長し、資本主義社会がインフレを生み出すのであれば、そういった優良企業の株式を長期で保有することこそが、まさに資産運用の最も安全な姿であると言える。

こういった投資はギャンブルとは対極にあるものであり、賢明であり、正しい。

株式を長期で保有できる人というのは、生き方も長期視点が持てるということであり、首尾一貫した人生を歩んでいるということでもある。

長い長期保有の中では良いことも悪いことも起きる。何があっても動揺しないで保有し続けられているということは、逆風にもきちんと立ち向かう気概も持っているということだ。

何も考えないで預貯金でごまかしている人よりも、優良企業の株式を買い、それをきちんと守っている人の方がより安定した人間であると断言できる。

日本人の個人金融資産の50%は預貯金・現金であるということは、すなわち、資産について合理的に物事を判断できている人は少ないのだということを意味している。




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