2014-03-18

日本社会が若年層に迫る「無職、借金地獄、自殺」の選択肢


2014年4月から消費税が現行の5%から8%になるので、政府は就労者の賃金を上げるように働きかけをしている。

しかし、当然のことだが、賃金を引き上げるかどうかという問題は、企業がきちんと売上と利益を確保できるかという部分にかかっている。

誰が考えても分かるが、普通は消費税を引き上げて、景気が上向くことはない。むしろ、じわりじわりと物価が上がるのだから、消費は減退して景気は悪化する。

景気が悪化するというのは、すなわち企業の売上も利益も吹き飛ぶということだ。売上も利益も確保できないのに、賃金だけは上げるような企業はない。

もし、政府に言われてしぶしぶ正社員の賃金を上げるというのであれば、恐らくそのコストの分だけ、非正規労働者やパートをクビにするという動きになる。

また中小企業は今でもぎりぎりのコストでやっているので、賃金の引き上げはできないところが多い。景気が悪化すると、むしろ賃金は下がる。


借金に頼り始めるようになった若年層の苦境


だから、2014年4月の消費税の引き上げは、多くの国民は実質的に可処分所得の減少になってしまう。分かりやすく言うと、使える金が減少する。

そうなると、一番最初に追い詰められるのは、言うまでもなく今までぎりぎりで生活してきた人たちである。

母子家庭、預貯金のない高齢者、そして就職に厳しい若年層が、一番最初に苦境に堕ちる。

アベノミクスで日本の株式市場は2013年に大幅にアップしたが、これによって恩恵を受けたのは株式を持っていた人たちだけである。

株式を持っていなかった多くの人たちには、2013年のアベノミクスによる株価上昇の恩恵など、何ひとつなかった。株式を買えと言われても、肝心な「元手がない」ので、手も足も出なかったのである。

社会の底辺でもがく人たちは、株式どころか、それこそ日々の生活をやりくりするだけでも四苦八苦しており、そのやりくりすらも破綻しそうになっている。

若年層の生活が破綻寸前になっているという事実は、2014年3月14日の参院予算委員会でも明らかになっている。

ここで大門実紀史議員が明らかにしたところによると、サラ金(消費者金融)の借り入れは、今や20代から30代の若年層で7割を占めるようになっているということだった。

切実なのは、その借り入れは「遊び回るため」ではなく、「生活費」のためだということだ。給料だけではやっていけないので、借金に頼り始めているのである。

若い世代の死因の第一位は「自殺」だった


2013年6月18日に政府が発行した「自殺対策白書」では、若い世代(20歳〜39歳)の死因の第一位は、交通事故でも病気でもなく、「自殺」だったということが明らかにされている。

若年層の自殺の原因は、「就職できなかった」「勤務問題で追い詰められた」というものが多い。

どんなに努力しても就職できない。何十社、中には百社近くも面談を受けて、すべて断られる若者もいる。

「就職活動に失敗したくらいで自殺するなんて」と思う人もいるかもしれない。しかし、数十社も面談を受けてことごとく断られる若者の立場に立つと、それがいかに残酷なことであるのか想像できるはずだ。

「お前は必要ない」と繰り返し繰り返し言われ続け、「存在を否定される」のである。

感受性の強くて、感情が豊かで、とても素直な心を持った若者ほど、その現状に心が折れてしまっても、それは不思議でも何でもない。実際、ここで脱落して絶望のあまり自殺する若者たちがたくさんいる。

やっとのことで就職できても非正規労働だったり低賃金だったりして生活が成り立たず、ここでも自殺に追い込まれる若者もいる。

将来、結婚できないとか、子供が作れないというレベルではない。今の生活すらも成り立たないくらいの給料しかもらえないのである。

さらに、何とか入った企業もブラック企業で死ぬほど酷使されて使い捨てにされて、心身共に疲れ果てて自殺に追い込まれていく若者もいる。

だから、日本の若年層は自殺に追い込まれており、低賃金に喘いでおり、そして中にはどうしようもなくなって、生活費のためにサラ金に手を出す若者も出てきているのである。

次の3つの選択肢から好きなものを選べ


もちろん、八方ふさがりになった若年層がみんな自殺するわけでもない。

中には開き直って、「もう就職なんかしない」「親に寄生して適当に生きればいい」とニートやフリーターになってぶらぶらする若者も多い。実際、数百万人の若者が、そのような状態になっている。

自殺する若者も、働かない若者も、結局は自己責任論で責められるのだが、働いても未来がないのであれば、最初から人生を投げる若者が出ても仕方がない。

ニートやフリーターは、自殺しないだけマシだとは言えるが、それが正しい姿であるとは言い難い。

きちんと仕事があり、将来が保証され、働けばどんどん豊かになるというのが正常な姿である。しかし、今の日本はそれが実現できていない。恐らくこれからも実現できない。

企業はグローバル化の波に乗って、低賃金の労働者がいる場所を探してどんどん新興国に仕事場を引っ越している。

新興国から見ると相対的に賃金の高い日本人は、ますますクビを切られていく。そして、日本の仕事は消えていく。

今でさえもこのような状態なのだ。日本人はすでに追い詰められてしまっている。

それなのに、これから消費税が上がって物価も上がれば景気も下向く可能性が高い。そのことがいかに危険なことであるのかは、議論する余地もない。

生活費をサラ金に頼る若年層が増えているというのであれば、もはやそれは末期状態であると言ってもいい。借金地獄に堕ちたら、そこから抜け出すのは容易なことではないのだ。

2014年4月から消費税が上がって物価高・景気悪化に陥ったら、この地獄はさらに加速していく。

現代の日本社会は、まるで若年層に次の3つの選択肢から好きなものを選べと言っているように見える。

(1)無職  (2)借金地獄  (3)自殺

このような閉塞的な社会は、社会の激変がない限り、これからもずっと続いていくことを私たちは覚悟しなければならない。あなたはこの現実を、直視することができるだろうか。

樹海の死亡者の多くは、返せなくなった借金が引き金になっている。
若年層が生活費のためにサラ金に走っているのは不吉で危険な兆候だ。


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