2013-12-21

いずれやって来るロボット化の時代が、あなたを無職にする


日本人を含め、先進国の人間がどんどん貧しくなっていくのは、今の時代では当たり前のことだ。

世界はグローバル化して、企業は世界中どこでも工場を建てることができるようになった。そして、どこの国の人間でも雇えるようになった。

先進国の人間の賃金は高い。
途上国の人間の賃金は安い。

それなら、シンプルに物を考えると、経営者は誰でも途上国の賃金の安い人間を雇うに決まっている。事実、世界中でそうなっている。それが「グローバル化」である。

まわりがみんなそうやってコストを浮かして製品やサービスの価格を下げたら、先進国の人間を高い賃金で雇っていた企業は窮地に落ちる。だから、いったんグローバル化の波が突き進むと、もう競争原理で止まらない。

先進国の人間の多くがグローバル化によって貧しくなっていくのは当たり前のことなのだ。日本でも多くの労働者が貧しくなっていく。


先進国の普通の人はグローバル化で苦境に落ちた


グローバル化は先進国の労働者、すなわち「普通の人たち」を苦境に叩き落としている。それは、多くの仕事が途上国に行ってしまったからだ。仕事は途上国の労働者たちが取ってしまったのである。

最初は組み立て等の単純労働だけの話だったが、2000年以降は電話受付サービスからプログラム開発から会計処理まで、多くの業種が途上国にアウトソーシングされた。

その結果、先進国ではホワイトカラーを含めて急速に仕事が消えてしまった。

先進国の人々は仕事を探すのに苦心惨憺している。特に若年層に仕事がなくなった。なぜなら、若年層は即戦力にならないからだ。

途上国では熟練した経験豊かな人間を、先進国の半分以下の賃金で雇える。それなのに、わざわざ先進国の経験もない人間を雇う方がどうかしている。

この流れは一過性のものではないので、これから数十年に渡って大きなトレンドとして続いていく。先進国では普通の人たちの生活水準の低下は決定づけられている。

先進国で普通の人たちに仕事がなくなるのだから、政治は間違いなく不安定化する。治安も乱れる。そして、移民排斥や差別がどんどん増えて行く。

欧米でも、日本でも、同じ問題が時期を同じくして起きているのは偶然ではない。いずれ、移民に対する排斥は殺し合いに発展し、政府に対するデモは暴動となって吹き荒れていく。

しかし、基本的に先進国の労働者が追い詰められて貧困化するという流れは、グローバル化の流れがある限り止まることは絶対にない。

ロボット技術が急速に取り入れられようとしている


先進国の労働者と途上国の労働者の仕事の奪い合いで、先進国の労働者は圧倒的に不利な立場に落ちた。

途上国の労働者があまりに安い賃金でも嬉々として働くので、先進国の労働者は太刀打ちできないのだ。

これは政治家がどう頑張っても解決できない。それは自国の問題ではなく、国際的な問題だからだ。グローバル化という仕組みがそうなっているのである。

日本人の給料も、どんどん引き下げられている。それを見ても分かる通り、日本人もまた巻き込まれており、人々は給料の低下を余儀なくされている。同じことが、アメリカでも、フランスでも、イギリスでも、先進国のすべてで起きている。

それだけでも先進国の労働者には痛手だが、ここに来て、さらに人々を追い詰める大きな波が来ている。

それは急速に進む「ロボット技術」である。

先進国の労働者は、途上国の労働者に仕事を奪われた。そして、先進国の労働者の賃金が下がり、途上国の労働者の賃金が上がった。

賃金が同じになったところで仕事は先進国に戻ってくると、私たちは単純に考えていた。しかし、仕事は戻ってこないかもしれない。

人間の数十倍、数百倍の効率で働き、決して文句を言わず、疲れず、さぼらないロボットが労働のほとんどを奪っていく時代になる。

すでに工場の生産ラインでは20年以上も前からロボットが当たり前のように作業をしていた。その技術が大量生産を可能にしているのだが、それがどんどん進化している。

新しい時代の波が来ていることを見逃すな


アメリカには「DARPA」と呼ばれる世界最高峰の軍事研究組織がある。「国防総省国防高等研究計画局」と呼ばれる組織だ。

インターネットは軍事研究から生み出されたというのはよく知られているが、そのインターネットを生み出したのが「DARPA」である。(インターネットを生んだ軍事組織、脳を拡張する兵器を開発中

すでに戦争の現場では「無人機」が当たり前になっているが、この無人機を実用化したのも「DARPA」だった。

研究と言えば、何か科学者のお遊びのようなものを考える人がいるかもしれないが、「DARPA」は実用的な技術を次々と生み出して世の中を変えている。

現在、この組織が全力を挙げて取り組んでいるのが、ロボット研究なのである。

この組織のトップだったレジナ・デューガン長官は、実は2012年に民間の企業に引き抜かれているのだが、その企業こそがグーグル社である。

現在、グーグル社はロボット技術を猛烈な勢いで買収しており、2013年12月には軍用ロボット関連の企業であるボストン・ダイナミクスをも手に入れている。

無人機を生み出した「DARPA」と、インターネットの覇者である「グーグル」が結びついて、「ロボット」技術に邁進しているが、その先に何が待っているのか。

折しもアメリカの小売りを制したもうひとつのネット企業の覇者であるアマゾンが「無人飛行機」を使った商品の配達テストしているというのも2013年12月2日に発表された。

多くの人々はこれらの「未来っぽい話」を好意的に見ているのだが、実際に何を生み出すのか知ったとき、愕然とするはずだ。

アマゾンが研究に入った無人機による配達。

ロボットが、経営者の指示通りに仕事をする時代に


ロボットが経営者の指示通りに「仕事をする」ようになる時代が来るというのは、どういうことなのか。

とても簡単な話だ。今まで仕事をしていた人間は、ますます要らなくなる。「労働者がいらなくなる」のである。

すなわち、企業は人を雇う必要がなくなって、さらにコストを浮かすことが可能になる。

DARPAは無人機の技術を持っている。グーグルは無人自動車の技術を持っている。アマゾンは無人飛行機の研究を行っている。ボストン・ダイナミクスは無人で悪路も走る獣のような形のロボット研究を行っている。

これらが組み合わされて社会に応用されるようになると、ロボット社会がやって来る可能性が非常に高い。そうなると人間が仕事をしていた分野が広範囲に渡ってロボットに置き換わる可能性も高い。

もちろん、全員が要らなくなるわけではない。ロボットを動かすほんの少人数はいる。しかし、あとの大多数はリストラされることになる。

ファーストフードの店員や、ピザの配達員等は低賃金労働の代名詞になっているが、こういった単純作業の仕事はロボットに置き換えられやすい。また、無人機が商業活用されると、ドライバーもお払い箱になる。

今でも普通の人が行える仕事が減りつつあるが、それがさらに減っていく未来が来る可能性が高まりつつあるということだ。

ロボット化する未来は、グローバル化が先進国の労働者を追い詰めたのと同じような未来を生み出すというのは、まだ誰も気付いていない。

いつか顕在化してから人々は気付く。いつ気付くのか? もちろん、自分の仕事がロボットに置き換わって失業したときに気付くのだ。

グローバル化が自分たちにどのような影響を与えるのか、実際にグローバル化が来て仕事を失わないと人々は気付かなかった。ロボット化も同じになる。

悪路の山道すらも走り抜けることが可能な奇妙な形態のロボット。

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