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2013-11-06

世界中で悪質な食品偽装が止まらない2つの大きな理由とは


アメリカでユニリーバ社、ケロッグ社等が次々と「虚偽広告をしている」と訴えられており、その範囲が拡大している。

これらの企業ではごく普通に「ナチュラル(自然)」という言葉が使われているのだが、実際には添加物や人工物や合成物が混じっていて、まったくナチュラルではないという抗議を受けているのである。

まったくその通りなのだが、今までこれが通用したのは企業が「これはナチュラルな食品です」と言われれば、食べても分からないことにある。

偽装されても気付かないのである。それを良いことに、企業はナチュラルという言葉を付けて、高い価格を設定したり、ブランドを構築したりする。

クズを宝石に見せかけているのと同じで、一種の詐欺が堂々と行われていると言ってもいい。食品に関しては、今やそのような状況が当たり前になってきている。

いろいろな食品が「偽造」されてしまっているのである。もちろん、これは日本でも対岸の火事ではない。いや、むしろ日本の方が闇が深いのかもしれない。


安物を高級品と偽って、高い料金をふんだくる


日本が食品偽装事件で揺れている。事の発端は、2013年10月22日、阪急阪神ホテルズが、運営する8つのホテルのレストランが、表示されたメニューとは異なる食材が使用されたことを会社側が認めたことから始まる。

その「偽装メニュー」は1つや2つではない。阪急阪神ホテルズが確認したところ、47品目でメニュー表示と異なる食材が使用されていたというのである。

この「偽装メニュー」問題は飛び火して、大津プリンスホテルでも、ザ・リッツ・カールトン大阪でも、JR四国のレストランでも、ホテルクレメント各店、またルネッサンスサッポロホテルでも、さらにはヒルトン東京でも東京ディズニーリゾートでも、それぞれ偽装メニューを出していたことが発覚した。

その多くは「安い食材を高級食材と偽っていた」ことにある。高級食材と偽って、それを高い価格で客に売りつけていた。

「ホテルビジネスは雰囲気ビジネスだから、全体の雰囲気が良ければそれほど大きな偽装とは言えないのではないか」と言う声もあるが、もちろんそれは詐欺を誘発する危険な論理である。

安物を高級品と偽って、客から高い料金をふんだくっていたのであれば、それはホテル側の重大な詐欺行為であったと思われても仕方がない。客は、「騙された」のである。

鮮魚のムニエルが、鮮魚ではなく冷凍保存されたものであるとか、国産ウナギが中国で養殖されたウナギだったとか、フレッシュジュースが、絞りたてではなく、外国で絞って冷凍輸入されたものだったとか、車エビが安物のブラックタイガーだったとか、霜降り肉が牛脂を注入したニセモノの安い加工肉だったとか、もはやありったけの食品偽装が横行していたのである。

何もかもニセモノだった。私たちは、ニセモノに囲まれて、騙され、ぼったくられながら暮らしていた。



身の回りの食品は、もう「何者か分からない」


現在、ホテル業界が大騒ぎになっているが、「私はホテルで食事なんかしないから関係ない」というわけにはいかないのが今回の事件である。

なぜなら、すでに大手スーパーでも「品名偽装」「産地偽装」はありとあらゆる食材で行われているのは公然の秘密となっているからだ。

2013年10月16日には流通大手のイオンが中国で作られた米を日本米として混入していたという事件も起きていたことが問題になっていた。

これらの米は、弁当やおにぎりとして使われていたのであり、すでに私たちの口には「偽装食品」が入っている。

産地偽装と言えば、福島産地の米や野菜が売れないからと言って、あちこち流通して突如として別の産地のものに入れ替わっていたり、中国・韓国産の危険な食品が、日本産として売られているケースも裏で堂々と起きていると言われている。

私たちの身の回りの食品は、もう「何者か分からない」のである。「高い食品は安全だ」「産地を確認しているから安全だ」という保証すらも消えた。それが、現在の日本の置かれている状況である。

日本がこんな国になってしまったのは、企業側の姿勢と、消費者側の姿勢の2つが密接に関わって生まれてきている。

・企業側は、拝金主義となってしまった。
・消費者側は、安物主義となってしまった。

拝金主義となった企業は、「稼ぐが勝ち」と叫びながら、徹底したコスト削減に向かって突き進んでいる。

コスト削減というのは、高賃金のベテランをリストラして、低賃金の素人を雇うということである。あるいは、値段はそのまま据え置いて、食材の質をどんどん下げていくということである。これが行き着くと食品偽装となる。



粗悪品が山ほど出回って、本物が死に絶える


企業が徹底したコスト削減を強いられるのは、全世界がグローバル経済となって、気が狂ったような競争が発生しているからだ。

競争が激甚化するというのは、要するに物やサービスの価格がどんどん下がっていくということでもある。その結果、どうなるのか。

その結果、消費者は「安い物」「安いサービス」を選ぶ姿勢が身について、いつしか安物しか選ばなくなってしまうのである。質が落ちても、見るからに安っぽくても、壊れやすくても、粗悪品の方を選んでしまう。

粗悪品は、中身が伴っていないのに、見てくれだけは立派なことが多いので、よけいに消費者は粗悪品の安物だけしか買わなくなってしまう。

その結果、世の中が粗悪品の天下となって、本当に良い物、価値のある物が、売れなくなってしまい、安物に淘汰される。

もうとっくの前に、本物を長くじっくりと持つという文化は廃れた。安物を使い捨てするという文化が日本に根付いており、それが質の良い製品を駆逐する。

だから、本物を作っている企業、あるいは本物のサービスを提供している企業が、どんどん追い詰められていき、少しずつ、長い時間をかけて劣化していくことになる。

そして、それが最終的に企業のプライドすらも破壊してしまう。

その結果、「どうせ安物しか選ばないのなら安物を提供しておけばいい」「本物を提供しても分からないのだから、安物に適当なブランドを付けて売りつければいい」という姿勢にもつながっていく。

グローバル化は猛烈な競争を生み出し、安物、パクリ品、偽装品、粗悪品が山ほど出回って、本物が死に絶える。そして、最後には安物と粗悪品と偽装品の中で私たちは暮らさなければならなくなる。

企業は偽装に手を染め、消費者は安物を選択し、世の中全体がどんどん劣化する。それが、グローバル化した世界で起きていることである。



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