2013-07-19

アメリカが個人監視を堂々と行うための一手は、あの方法か?


アメリカ政府や中国が、徹底的な情報収集をしていることは以前から誰もが知っている。

だから、クラウドやSNS(ソーシャル・ネットワーク)のサーバーにはバックドアがある可能性もずっと指摘されていた。

これを明るみに出したのがエドワード・スノーデンの告発だ。NSA(米国家安全保障局)は「プリズム」というデータ収集プログラムによって大手IT企業から個人情報を収集し、蓄積していることが表に出た。

クラウドは安全だとか、クラウドは安心だとか、そんなものはすべて嘘八百だったのだ。いくら、パスワードをしっかり掛けても、その裏側からザルのように漏れていたのである。

クラウドというのはそんな程度のものだと、多くの人は知ってしまった。

これによって、クラウドの信頼性は失墜しており、アメリカ政府も同盟国や自国民に嫌悪を持たれて追い込まれてしまった。

このまま推移していけば、アメリカ政府の個人監視は縮小される可能性がある。しかし、情報収集に命を賭けているアメリカ政府が、このまま素直に個人監視を止めるのだろうか?


クラウドに対する疑念は、完全に無視されてきた


クラウドについては、すでにその当初からUNIX界で大きな影響力を持つリチャード・ストールマンが「プライバシーを他人のサーバに預けるなど尋常ではない」と問題を指摘し続けていた。

プライバシーがやがて大手企業や政府が侵害していく未来図は、リチャード・ストールマンは見えていたのである。

まして、スマートフォン時代になっており、人々はスマートフォンでインターネットにつながる。

そのときにはGSP機能が働いて、誰がどこにいるのかすらも正確に把握できるようになっている。(発言、ネット履歴、位置。あなたは今、徹底監視されている

ところが、メディアは完全にストールマンを無視してクラウドを煽り続けて来た。クラウドこそが次の時代の流れであり、これに乗り遅れるなと煽って煽って煽り続けてきた。

他社に個人情報を預けることに問題がないのかという疑念は、煽ることによって封殺した。

そして現在、やはり最初にストールマンが危惧していた事態になっているのである。

そういった意味で、今回起きている政府によるプライバシー侵害については「想定外」ではない。誰でもこのような事態になることを分かっていた。

分かっていて、気が付かないフリをし続けて来たのだ。

もう手遅れだ。いずれにせよ、裏側の世界では諜報活動の一環として、全世界の人間がひとり残らず各国政府に掌握されてしまっている。

エドワード・スノーデンは国民監視が現実だったと告発した。
これによってクラウドは「欠陥商品」だと世界は知った。

メディアは何もしないし、何も教えてくれない


私たちは、インターネットにアクセスする限り、その網から逃れられなくなっていることが分かってきた。すでに、個人情報は、丸ごとアメリカ政府に掌握されてしまっているのである。

これについて日本のITメディアは、どう考えているのか。

何も考えていない。クラウドが信頼できる仕組みではないことが分かった以上は、それがいかに信頼できない仕組みなのかを取り上げるのがメディアの仕事だ。

クラウドを全面的に停止するように呼びかけ、その代わりに何をどうすれば良いのかを提示するのがITメディアの本来の仕事である。

ところが、メディアは何もしないし、何も教えてくれない。

クラウドのワナには触れようともしない。日本のITメディアはオモチャで遊んでいるような子供の集まりなのだろうか?

自分たちの情報がのぞかれているのが分かってきた。クラウドが危険なものであることが発覚した。

それなのに、技術的に何が起きているのか一番知っているはずの業界が、何も言わない。事なかれ主義に徹して、何も起きていないように振る舞っているのである。

アメリカを糾弾することもないし、読者に危機感を持たせることもない。

最初から最後までスノーデン事件には他人事のように接して、無関心を装っている。知らないのではない。知っていて、黙っている。

なぜなら、クラウドに反対しても「ビジネスにならない」からである。しかし、このプライバシー侵害を増長するクラウドの現在の仕組みは、明らかに欠陥商品だ。

NSAを糾弾するデモがアメリカ各地で行われている。

外交に影響が出るほどまで追い込まれたアメリカ


国民監視は、あからさまな人権侵害であり、これを暴露されたアメリカ政府はオバマ政権の外交に影響が出るほどまで追い込まれている。

アメリカは世界最大のハッカー犯罪を国家レベルで指揮している中国に対してのアドバンテージも失った。

同盟国である欧州や英国にも監視システムを使っていたことが発覚して、ドイツのロイトホイサーシュナレンベルガー法相は2013年7月6日のメディアのインタビューで、このように述べている。

「我々は、アメリカやイギリスの特務機関の職員を、スパイ容疑で告訴する権利がある」

さらに、アメリカの国民も黙っていない。2013年7月4日には、全米の各都市で反NSAデモが起きて、アメリカ政府の姿勢を糾弾している。

そこで考えて欲しい。

現在、アメリカ政府による国民監視が全世界で非難されているが、四面楚歌のアメリカ政府がここから逃れるためには、どのような方法があるのか。

アメリカが堂々と国民監視をするようになったのは、2001年9月11日に起きた同時多発テロ以降だ。

アメリカ国内にテロリストが侵入している可能性があり、イスラムのテロを未然に防止するためという大義名分があった。

国民がテロの脅威を忘れそうになると、なぜかボストン・マラソン爆破テロのような不自然な事件が起きる。

だとすれば、アメリカでまたもや大規模テロが「偶然」に起きれば、政府はテロ防止という名目で国民監視を堂々を続けることができるようになる。

アメリカが個人監視を堂々と行うための一手は、例によって「大規模テロが起きること」というものがある。果たして、どうなるのだろうか。





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