2013-06-22

紛争や内戦で、武器弾薬の消費が増えると儲かる軍産複合体


いよいよ、アメリカがシリアの軍事支援を決めた。2013年6月21日、オバマ政権はヨルダン北部に海兵隊を1000人規模で駐留させて、反体制に武器供与をすることになる。

なぜアメリカはシリアに関与しなければならないのか。それは2012年中にも崩壊すると思われていたシリアのアサド政権が驚異の粘り腰で政権を維持し、反体制派に勝利を収めつつあるからだ。

アメリカは2011年の中東アラブ諸国での反体制デモと独裁体制の崩壊に邁進しているのだが、これがシリアで頓挫してしまっているのである。

アメリカのイスラム独裁政権潰しは、2001年から始まっていた。最初はアフガニスタンのタリバン政権、そして次にイラクのフセイン政権が崩壊した。

2009年にはイランが崩壊の対象になったのだが、イランはアメリカの政権崩壊工作を乗り切った。そこでアメリカは2011年にはターゲットを変えて、チュニジア・エジプト・リビアを次々に崩壊に追いやっていった。


儲かるためには、長期に渡って膠着する戦争が望まれる


アメリカがイスラム諸国の政権を片っ端から崩壊させているのは、最終的にはアメリカの軍産複合体が儲かる仕組みになっているからだと思われる。

イスラムの独裁政権が崩壊すると、必ずイスラム過激派の勢力が増大していく。

それは混乱と紛争を生み出す。欧米諸国は、それによって全方位でイスラム過激派と激しい戦闘になる。戦闘には通常兵器を大量に揃える必要があり、兵器は消耗品の弾丸・弾薬が必要である。

客観的に見ると、それによってアメリカの軍産複合体は儲かることになる。

冷戦が終わった後、アメリカの軍産複合体には新たな敵が必要になった。それが見つからないと、武器弾薬を製造しても買ってくれる国も、使う場所もなくなってビジネスが崩壊する。

軍産複合体のビジネスは、世界中のどこかで必ず戦争が起きていないといけないものなのである。

しかし、その戦争は核兵器などが使用されて一瞬で終わってしまうものであったら意味がない。銃弾が飛び交って武器弾薬を消費しながら、長期に渡って膠着する戦争が望まれる。

アメリカは、それをイスラム過激派に担わせようとしているように見える。

イランを見ても分かる通り、完成された独裁政権は核にまで到達する可能性が高い。そうなると、弾丸が飛び交う従来の戦争ができなくなって軍産複合体には旨みがない。

しかし、まだテロ組織であれば、まだ従来の弾丸が飛び交う戦争であり、「安心して」戦争ができる。




巨大な暴力の裏には巨額な戦争マネーが動く


アラブ諸国の多くの国では、独裁者が国を治めていた。

独裁者がいると、その独裁があるゆえに治安は安定してしまう。そうすると、テロが伸張する余地がない。

イスラム過激派が世界中をめちゃくちゃにするためには、独裁者がいなくなって、イスラム諸国が無法地帯になったほうがいい。それがテロ組織を強大なものにして、長期の紛争を生み出すからだ。

だから、軍産複合体が生き残れるように、アメリカはイスラム諸国を片っ端から崩壊させて、あちこちにテロの火種を作っているように見える。

2000年に入ってから、突如として「テロとの戦い」がアメリカの主題になっているのも、別に国際政治が激動したというよりも、単純に軍産複合体の金儲けのためだと考えると話が分かりやすい。

単純に言えば、世界中がテロや内戦が引き起こされると、アメリカの軍隊も、武器製造会社も、化学会社も、軍用機会社も、みんな儲かる。

だから、世界中で暴力が吹き荒れるように、アメリカはわざと動いているとしか見えない。

なぜアメリカはシリアの反体制派を支援して、アサド政権を執拗に崩壊しようとしているのか。なぜ、アサド政権を残して中東を安定させようとしないのか。

アメリカが本当に世界から戦争をなくそうと決意し、シリアの殺し合いを止めようと思ったら、実は簡単にできる。シリアに武器弾薬が流れ込まないように徹底監視すればいいだけだ。

しかし、やっていることはその逆だ。反体制派に大量の武器弾薬をどんどん渡して、殺戮をエスカレートさせているのである。

安定は金儲けにならない。
紛争は金儲けになる。

とても単純ではないか。シリアが崩壊する過程で、武器弾薬が消費されて儲かる。

シリアが崩壊したあとは無法地帯が出現して、やがてイスラム過激派が育ち、世界中に内紛を「輸出」するようになる。

そうすると、アメリカの軍産複合体はまたそこで儲かる。巨大な暴力の裏には巨額な戦争マネーが動く。

アメリカの軍事費は2011年で55兆1672億円にもなっており、これは世界の文事費の半分を占めている。55兆円が、人殺しのために使われるということだ。

今、シリアでは人々がめちゃくちゃな死に方をしているが、人間をこうやって殺戮するためには、それなりの殺人兵器が使われていることに気がつく必要がある。

その殺人兵器を製造し、流通し、弾丸を用意し、それで巨大な儲けを出している会社が裏にある。
















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