2013-02-01

2012年12月16日、日本は完全にリセットされたと認識すべきだ


民主党政権は戦後の日本の政治史の中でも史上最悪の政権だった。やることなすことはすべて売国、円高は止められずに加速させ、中国や韓国に金を毟られ続け、国際的な地位も低下させるがままだった。

2009年から2012年までの3年間で、日本はもはや絶望的なまでに国力を低下させた。あと1年民主党政権が続いていれば、日本は本当に死んでいただろう。

それほど危機的な状況だったとも言える。

だから、2012年12月16日の選挙は民主党を政治の世界から追い出すために、非常に重要なものだった。結果として民主党は惨敗して消えて行き、多くの国民が心から安堵した。

復活した自民党が素晴らしいというわけではないが、民主党のような政党に比べればずっとマシだ。

やっと民主党が終わったという喜びだけで、もう円安になり、株高になったほどだ。


2012年12月16日は、日本がリセットされた日


日本の累積債務は自民党になったところで魔法のように消えてなくなるわけではない。そういった意味で、日本の危機は相変わらず続いている。

しかし、民主党政権が消えたことによって、破滅的な危機がいったん遠のいた。

つまり、2012年12月16日の選挙を自民党が制したことによって、日本経済を巡る状況は「リセット」された。そして、日本を巡る極端なまでの売国政策も一緒にリセットされた。

2012年12月16日は、日本がリセットされた日なのである。

2013年は、これまでの3年間で語られた日本に対する「意見、主張、方向性、予測」のすべてを捨て、あらためてゼロから考えなければならないと言える。

なぜなら、自民党政権は、民主党政権の3年間を継承するつもりはまったくないからだ。

経済政策だけではなく、国家運営についても同じことが言える。民主党政権を継承どころか、真逆のことを始めている。だからこそ、リセットの年なのである。

すでに怒濤の円安と株高を見ても分かる通り、機を見るに敏な金融市場は、2012年12月に入った瞬間に、これまでのすべての意見、主張、方向性、予測を捨てて、掌を返すようにリセットしている。

自民党政権が勝ち上がる前から、あたかも自民党政権が勝つのを知っていたかのような動きだったが、別に金融関係者が先見の明があったからではない。

2012年12月の選挙では、民主党政権が吹っ飛ぶことは、誰もが予測できた。民主党支持者ですら、民主党は惨敗すると選挙を投げ出していた。

だから、2012年12月に日本に対する見方がリセットされる現象が起きていてもおかしくなかった。むしろ、いまだに頭の中がリセットできていない人もいるのが不思議だ。

息を吐くように、嘘を吐いていた野田佳彦。

日本経済は円安とインフレに転換した


自民党の安倍新政権が成功するのか失敗するのかは誰にも分からないが、方向性だけは分かっている。日本経済は2012年12月から円安とインフレに転換したということだ。

これは、いろんな意味で日本企業と日本国家にとっては素晴らしいことである。

円は100円を目指すべきで、それがニュートラルの状態であると言える。対ドル90円台で円安になったと叫んでいる人がいるが、2008年より以前は長らく100円台だった。

リーマン・ショック以降、アメリカのみならず世界中で金融緩和と通貨安政策が取られたが、日本だけは金融緩和もせず、円高になっても介入しなかった。

日銀が仕事をしないからこんなことになるわけで、本来は非難されようが何だろうが、3年前に徹底的な円安誘導をしておかなければならなかった。

100円に乗せれば、経営者が優秀ではない日本企業もそれなりに競争力を取り戻して助かる。

今のシャープやパナソニックやソニーのような大企業を率いている経営者は、大した経営理念や実行力を持っているわけではない。

ことごとく企業を傾かせている状況を見ると、凡庸だと評価してもいい。

こういった経営者では円高の逆風では生き残ることは難しかったが、円安になるとそれだけで助かっていく。経営者が優秀だからではなく、環境が改善されるから助かるのである。

安倍晋三。「日本を取り戻す」と宣言して政権奪取に成功した。

誰が得をして、誰が損をするのか?


円安になる。インフレが起きる。この2点は確定されたものではない。しかし、現政権が変節しないでこの方向性を維持したとすると、恩恵を受ける人は次のような人たちである。

・外貨資産を持っている人。
・株式・不動産資産を持っている人。

円安になるというのは、円の価値が下がり、相対的に外貨の価値が上がると言うことだ。

だから、2012年までに円をドルやユーロ等の外貨に逃がした人は今ごろ静かに喜んでいる。

また、インフレが起きると現金が毀損し、株式や不動産等の資産が上がるから、そういった資産を持っている人も喜んでいるはずだ。

つまり、アベノミクスの恩恵を得るのは、資産を持っている人である。

逆に誰が損するのか。

言うまでもなく、貧困層、若者、低賃金層だ。あるいは、預金ゼロか、もしくは現金預金だけの人である。

円安になるとエネルギー価格が上昇するので、ガソリンの値段も上がるし、それによって物価も上がっていく。

そうすると、2010年に多くの新興国で見られたように、貧困層が真っ先に苦境に落ちる。

貧困層はもちろん預金はゼロか、もしくは現金預金だけしか持っていないのだから、インフレの波に直撃される。

株が上がろうが、土地が上がろうが、外貨が上がろうが、そんなものは最初から持っていないので、まったく意味もない。

インフレによって給料や現金が目減りするので、逆に生活苦に追い込まれる可能性が高い。

円安。インフレ。いずれも通貨の価値を毀損させる動き。

ちなみに、予測はする必要はない


失業者が増え、生活保護を申請する人が増えているが、自民党の基本方針はもちろん生活保護を減額し、最終的には消費税をアップさせることだ。

もちろん、そのどれもが貧困層をさらに追い詰めることになっていく。つまり、アベノミクスが成功しても貧困層は何の恩恵もないばかりか、むしろ逆に追い込まれていくことになる。

どのみち、円安になって企業利益が増えても、企業は社員の給料を上げることはないし、慎重を期して正社員を増やすこともないだろう。

最終的に日本は激しい格差社会になり、超大金持ちと貧困層に二極分化する。

しかし、アベノミクスに失敗したら失敗したで、日本そのものが破綻する要因になる。

貧困層が追い込まれると政権批判が一気に加速する可能性もあるが、それでもアベノミクスが推し進められるのは、

(1)円安と株高で企業を再生させる。
(2)公共投資も増やす。
(3)それによって雇用を増やす。

という流れに持っていくつもりだからだ。雇用が増えると、貯金のない働いている貧困層が救済されるので、インフレによる弊害が多少とも吸収される。

つまり、アベノミクスは国民の二極分化させるが、それでも何とか雇用を維持できれば貧困層の不満を抑えることができるはずだ、という目論みで進められている可能性がある。

逆に言えば、雇用対策に失敗すると、貧困層が追い込まれて政権維持ができなくなる。

インフレがいったん始まると、きちんと2%で止められるかどうかは分からないから、今後重要な指標は、インフレ率と失業率の2つになるはずだ。

インフレになっても失業率が減っていればアベノミクスは受け入れられる。逆にインフレになって失業も増えるようだと、アベノミクスは失敗に終わる。

どちらになるのかは、今の時点で誰も分からない。そもそも、本当に円安・株高が継続するかどうかも確かではない。

予測はする必要はない。

どのみち、円安とインフレという「方向性」だけが分かれば、アベノミクスが成功しようが失敗しようが、結論は変わらない。外貨を持ち、株式を持てばいいだけの話だ。




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