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2013-01-09

日本の匿名文化は、2011年2月8日が終わりの始まりだった?


フェイスブックを始めると、そこに登録しなければならない情報は、実名だけではない。

顔写真も、職業も、肩書きも、学歴も、家族も、恋人もすべて明らかにして、さらに毎日、自分のあれこれを書く。

そして、その情報はすべて「アメリカのサーバ」に保管され、FBIもCIAも必要であれば、好きなときに情報にアクセスすることができる。

全世界の国民の情報は、すべてアメリカが掌握する。

冷静に考えれば、危険な状況だが、アメリカは国家を挙げてこれを宣伝・支援している。2012年12月12日にはナスダック100指数にも組み込まれた。

2012年12月、ドイツの情報通信法は、アメリカのフェイスブックの「実名制」の強制は違憲であるとの見解を出し、実名ポリシーの強制をやめるように命じた。

ドイツではプライバシーが非常に重視されている国で、オンラインではニックネームを使う権利が「保証」されている。

しかし、フェイスブックはそれを拒絶、ドイツ当局と「徹底抗戦する」ことを宣言した。


2011年2月8日から匿名文化は危機に陥った


フェイスブックの実名制は実に気合いが入っている。この動きは2010年に入ってから急速に加速されていった。

この頃から海外ではニックネーム(要するに偽名)のユーザは片っ端からアカウントを削除されているのがニュースになっていた。

この流れが日本に入ってきたのは2011年2月8日からだ。

その日の午後から、多くのニックネーム・アカウントが軒並みアクセスできないようになって、「フェイスブックを使うには実名であるべきだ」というポリシーが示された。

日本は2ちゃんねる等の匿名掲示板の文化が突出しており、完全なる「匿名文化」だったのだが、フェイスブックはこの文化に対する「黒船」になった。

日本は、この2011年2月8日の時点から、日本の「インターネット匿名文化」は死に向かって歩み始めたと言ってもいい。

フェイスブックのCEOであるマーク・ザッカーバーグが、当時の日本の首相である野田佳彦という胡散臭い男と会談したのは、その1年後の2012年3月29日。

このあたりから、野放しだった2ちゃんねるが、野放しでなくなっていった。

あたかも、「今になって気がついた」かのように、マスコミでも急速に問題視されるようになってきたのだ。

2ちゃんねるのサーバーを管理する会社にも家宅捜査が入ったり、2ちゃんねるの管理会社がペーパー・カンパニーであることが報道されたり、元管理人が書類送検されたりして、公的権力が動き出している。

日本の為政者・最高権力者が、ゆっくりと匿名文化を衰退させる動きを見せていることが分かる。

フェイスブックの実名制が日本に定着するのかどうかというのは、誰にも分からないが、国家権力は「そうしたい」と考えているのは、その動きを見ていても分かる。

フェイスブックの若き創始者マーク・ザッカーバーグ氏

匿名文化は、そろそろ維持できなくなる


フェイスブックが浸透すればするほど、実名制が「強制」に近い形になり、匿名制は維持できなくなる。

すでに2ちゃんねるも表面的は匿名だが、IPはアクセスログで登録されており、プロクシ経由では書き込みできないようにされている。

すなわち、誰かのPCを乗っ取って、そこから書き込みをしない限り、匿名は維持できないのである。

そうなると、やがて匿名掲示板にも恐怖を感じるようになるはずだ。そこから実名がバレたときのことを考えるからだ。

フェイスブックで何もかも晒していると、匿名掲示板での好き勝手な発言がバレたとき、自分が何者で人間関係がどうで、どこの会社に勤めていて建前で何を言っているのか根こそぎ引き出される。

たとえば、あなたが、誰かの誹謗中傷、政権批判、反社会的な思想、ポルノ的発言などを得意になって匿名掲示板に書き込んでいていたとする。

何らかの拍子で、そんな発言があなたのものだったと明らかにされたらどうなるだろう。

実名登録のフェイスブックであなたの「情報」がすべて明らかにされる。

やがてそれが会社にも伝わると、あなたは会社の評判を貶めたということになって解雇されることもあり得るだろう。

フェイスブックの浅はかな書き込みが原因で会社をクビにされた人間は欧米では珍しい話ではない。

そういうマイナスを計算すると、建前をことのほか重視する日本人は震え上がって、恐らく何も書けなくなってしまう。

今後、激しい同調圧力にさらされる


実名制を拒絶する人、拒絶する国は、今後は徹底的に「時代遅れ」扱いされて、激しい同調圧力にさらされることになる。

同調圧力とは、「従わなければ、お前はつぶされる」という脅しのことを言う。たとえば、以下のようなことが言われるようになるはずだ。

「実名制が日本に浸透しなければ、日本のインターネット文化は世界の標準から取り残されていく」

「日本の技術、日本のインターネット環境が、世界とズレていき、やがてはガラパゴス化して見捨てられる」

「日本のマーケットは、全世界から見捨てられて、誰からも相手にされなくなる」

「長い目で見ると、これは日本に損失をもたらすことにもなりうるし、技術の衰退にもつながる」

これらは、すべて恐喝であり、強制である。

しかし、多くのメディアで毎日のようにそのように言われ続け、やがて、「フェイスブックは当たり前」「実名制は当たり前」という流れに逆らえなくなるはずだ。

さらに、インターネットのすべてのサービス、すべての動きは、フェイスブックのような実名制サービスにリンクされていくので、もはや抵抗できなくなる。

何もかもがフェイスブックにリンクされていく。

その方向性の先に「情報監視」がある


かつて日本の「国民機」を作っていたNECは、世界とズレたことが布石となって、もうすっかり衰退した。大株主は中国、会社も中国レノボと提携というように、どんどん坂道を転がり落ちている。

かつて世界でも有数の高機能な技術を持っていた携帯電話も、ガラパゴス化して、スマートフォンに持って行かれてしまった。シャープもパナソニックも崩壊寸前だ。

スマートフォンの市場では、アップルやグーグルのOSに頼らざるを得なくなり、世界進出では韓国に出し抜かれてしまった。

日本はこういった「出遅れ」で、手痛い失敗の歴史を持っているので、実名制には「乗り遅れるな」という動きになっている。

しかし、だからと言って実名制は絶対的に正しいというわけではない。

それは、あくまでもアメリカが世界中の個人情報を集めるのに適したシステムだから、支援され、喧伝されているだけのものなのだ。

フェイスブックというサービスが、かつてのマイクロソフトのように世界標準になったとき、世の中はどうなるのか?

インターネットに接続しているユーザーは、自分が何者で、どんな思想を持ち、どんな人間とつながっているのかを、すべて「アメリカ」に情報収集されるということになる。

フェイスブックをアメリカ政府が盛んに擁護しているが、これにクラウド・ブームが重なっていく。

その方向性の先に「情報監視」がある。

そんなことは誰もが知っているが、それでも人々は巻き込まれ、もう実名制の動きから逃れられなくなってしまうはずだ。それが、インターネットの未来である。




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